[東京発] Naoki Ishihara's Blog : Crying over spilt java milk (chats)
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石原直樹
日本の Sun Microsystems で Java Technology Evangelist を名乗る。Evangelist としての Java 布教活動(?)の傍ら、JavaOne Japan/Tokyo, Java Technology Conference, Java Computing のような日本での Java イベントのコーディネートも手がける。現在の所属は、Sun Developer Connection. 前職は、Sun 社内の Java Lincensee Engineering チーム所属。その際に培った旧javasoft内での人脈は今でも財産。Sun 入社前は某電話系会社の研究開発部門に所属。
大学での専門は、貨幣論、ロシア経済、哲学など(のはず)。その他の興味は言語/言語学、文化人類学、現代思想など。基本的にエスニック文化に強い関心。趣味はスキューバダイビング(のはず)。


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20060519 2006年 5月 19日 金曜日
JavaOne SF - Day 3

三日目の朝は、IBM の General Session です。スピーカーは Eclipse のキーパーソン、Erich Gamma と John Wiegand です。Eclipse の開発プロセスについて丁寧に45分間解説を行いました。General Session というよりは Breakout Session あるいはむしろ BOF 的な抑制の効いたトーンだったのですが、開発者的にはむしろ好感がもてたのではないでしょうか。

初日の Sun の General Session といい、今年はテクニカルな比重が高いのが大きな特徴といえるかもしれません。

さて、昨日の Script 言語の続きです。

乱暴なのを承知で今年の JavaOne のテクニカルな傾向を一言で言い表すならば、猫も杓子も AJAX ということになるでしょうか。 どの会社も AJAX (あるいはそれをラップする用語としての Web2.0)について言及し、AJAX 関連セッションはどれも満員盛況。 AJAX 関連エンジニアはコンベンションセンター内でもパーティ会場内でも引っ張りだこ。

ただ、AJAX のキーパーソンと言われるスピーカーたちに直接話を聞いてみると、以外に冷静に AJAX を考えていることがわかってきました。AJAX によって、User Interface の利便性は向上しますが、あくまで UIをよりきれいに見せるためのデザイン上のテクニックの延長であって、システムにとっての根幹的な要素とは捕らえていないようです。

AJAX は、Web2.0 にとっての中心的なテクノロジーですが、エンタープライズシステムからみたときの重要性はそれほど高くないということかもしれません。

昨年のテクニカルなテーマは JBI に代表される SOA だったと思います。今年は AJAX (Web2.0)、そして来年はおそらく Script 言語になるでしょう。buz word に踊らされるのではなく、それぞれの実態を見極めた上で、開発に必要な技術を適切に取捨選択を行うことが重要だと言う気がしてなりません。

さて、今日は最終日、いよいよ James Gosling の General Session です。


5月 19日 2006年, 11:04:00 午後 JST Permalink

JavaOne SF - Day 3 (night)

三日目の夜は Mark Hapner、稚内北星学園大学の丸山先生たちとの夕食で過ごしました。 昨年華々しくデビューを飾った JBI のその後の展開について貴重な話を聞けました。 その内容については後述するとして、JavaOne でなぜパーティが大事か説明しておきたいと思います。

日本人でもそうですが、アメリカ人でもやはりネット上だけの関わりしかない人との人間関係はやはり希薄です。 いったん直接会って、打ち解けて話た後では、その後のコミュニケーションが非常に楽ですし、協力的です。 アメリカに住む人たちはとくにその傾向が強い気がしています。

また、お酒の席ですと、公式の場、セッション会場などでは言ってくれない、キーパーソンの本音が聞き出すことができます。ハイテク業界全般にいえることですが、会社の公式見解としての方向性と、エンジニアとしての志向は往々にして違います。 そして、表面上に現れないエンジニアの思いの総和は、技術の進化の方向性を決める上で非常に大きな役割を果たしています。

公式なセッション会場だけでは、特に、Buz Word に踊らされがちなのですが、そうではない、実態を見極める上で、パーティへの参加は非常に有意義です。 スポンサーにしてみても意味なくパーティを開いているのではないのです。自分たちの開発者コミュニティを育てる上でアンオフィシャルな場を提供することが必須だと知っているからこそ、少なからぬ資金を提供しているのです。やはり歴史は夜に作られるのです。


5月 19日 2006年, 11:03:00 午後 JST Permalink

20060518 2006年 5月 18日 木曜日
JavaOne SF - Day 2 (night)
JavaOne といえば、なんといっても、夜のイベントが花盛りなのですが、昨日は、SDN パーティに参加してきました。有名エンジニアや Executive がべろんべろんに酔っ払っているのをみるだけでも非常に楽しいです。 元同僚の一人はこう叫んでおりました。「Why are these guys talking about Java? What is Java?」ウォッカを瓶ごと飲んでいた彼は相当酔っ払っていたようです。入社当初はとてもまじめな人だったのですが、JavaOne に参加するたびに Party Animal になってしまいました。(でも、今日のセッションではちゃんとまじめにお話すると思います。) 写真を一枚掲載しておきます。私と一緒に移っている彼女は、Tomcat のコミッタで Web アプリケーションの世界ではかなり有名な人ですが、いい感じで酔っ払ってはじけていましたね...


5月 18日 2006年, 08:00:00 午前 JST Permalink 投稿されたコメント [1]

JavaOne SF - Day 2

二日目の JavaOne は、Oracle と BEA の General Session がありました。 残念ながら、BEA の General Session は聞き逃してしまったのですが、 Oracle は、Enterprise システムの構築を EE5、SOA(2.0)、Web2.0 の三本柱で考えていることが デモを交えて紹介されました。

EE5 については、既に2年前から概要ははっきりしていましたし、大きな驚きはないかと思います。 ただ、二年前と違うのは、New Persistence API というとても現実的な API ができたということです。

EJB は EJB3 になって大幅に改良されて使いやすくなりましたが、それでも、EE コンテナ(アプリケーションサーバー)なしで直接 DB に接続するアプリケーションを使いたい方は大勢いるはずです。 New Persistence API は単独で Java SE と組み合わせて使うことを許容するものですし、また、Glass Fish では New Persistence API 単独の jar を公開しています。気軽に Enterprise Application を使いたい方には大いなる朗報のはずです。

ただ、Enterprise の分野では、むしろ EE5 の次の世代の話題が豊富です。ひとつ面白いのは、Project Phoboes です。Script 言語、Dynamic Language への対応は今回の JavaOne の大きなテーマですが、プレゼンテーションのレイヤーで Script (よくある例では、JavaScript つまり、AJAX) を使うのはもはや驚きではありません。 Sun も jMaki (AJAX 用フレームワーク)や、AJAX 対応の JSF コンポーネントやそれを扱うツールである Studio Creator 2 を発表してきています。Project Phoboes はそこからさらに踏み込んで、バックエンドのシステム、つまりビジネスロジックのレイヤーでも JavaScript (あるいは他の Script 言語)を使おう、というものです。 しかも、この流れはツールも巻き込んでいます。NetBeans は近々 5.5 というバージョンがリリースされますが、この次のバージョン、6.0 では、javascript のサポートも入りそうな気配です。

それ以外の話題について書こうと思ったところで、やはりまた時間切れです。 今日の午後か明日にまた続きを書こうと思います。


5月 18日 2006年, 08:00:00 午前 JST Permalink

20060517 2006年 5月 17日 水曜日
JavaOne SF - Day 1

初日の JavaOne が終わりました。例年そうなのですが、Day-1 には、非常に多くの発表があり、一日どころか一週間くらいでも消化しきれないほどです。

プレス等でも情報がいくつか流れていますが、それに乗り切らない情報をいくつかかいつまんでお話しようと思います。 まず、私の Blog でも、過去にふれたりして、事前から注目されていたオープンソースに関わる発表です。 Java EE のアプリケーションサーバーである、Project GlassFish、開発ツールである Java Studio Enterprise, JBI の発展版である open ESB, 正式なオープンソースではないもののコミュニティの方々と開発を進めてきた Mustang など、今回発表されたものも含めて Java プラットフォームの大半がオープンソースソフトウェアあるいはそれに準ずる状況がみえてきました。

ところで、オープンソースにこだわる方々の根拠には三種類あるかと思います。一つは、自由にソースを改変したい方々。決して多い数ではないかもしれませんが、アカデミーや研究機関を中心にその要望は強いものがあります。それに関しては、過去に導入された JRL というライセンスで十分に答えられていると思います。二つ目は、コミュニティにソースを公開することによって Bug Fix を効率よく行ったり、機能改善を行おうというものです。これは、Mustang の開発体制で大きな成功を収めてきたといっていいと思います。実に大勢の方が、Mustang の実装に加わっています。ここまでは、すでに Sun が行ってきたことで十分な回答になっているかと思います。

ただ、最後の点、OS (端的には Linux ディストリビューション)に JRE (JDK) を組み込み、配布したいという要望を持つ方々にとっては十分ではなかったでしょう。そこで、導入されたのが Distro License for Java" (DLJ)というライセンスです。さらに、Sun の CEO である Jonathan そして、ソフトウェア責任者である Rich Green によれば、一週間程度後に、オープンソースに関してなんらかの発表を行うと言っています。 基調講演会場で Rich が「We will go (to opensource)」と言った事への最初の回答となるのでしょう。

さて、今年の JavaOne 基調講演は今まで以上に技術的発表が数多く盛り込まれました。特に強調されたのが、EoD の更なる追求、Web2.0 (AJAX)への対応、.NET との相互接続性、SOA の構築を容易にするという点です。

一つ一つ詳しく書きたいのですが、二日目の基調講演の時間が迫ってきました。時間があればあとでまたアップデートしたいと思います。


5月 17日 2006年, 07:00:00 午前 JST Permalink

Aquarium Japanese Edition

今回の JavaOne では、いたるところで耳にする GlassFish ですが、日本の開発者の方にとっては英語情報ばかりなので少しなじみくいように感じられていたかもしれません。しかし、朗報があります。SDC のサイトにも書いてありますとおり、GlassFish 関連のBlog、その名も Aquarium (水族館)が日本語化されはじめました。



日本語化を行っているのは、Servlet の Spec Lead をされてきた吉田豊さんや、JAXB の実装で有名な川口耕介さんです。貴重な情報がいくつもありますので、ぜひご参照ください。


5月 17日 2006年, 05:00:00 午前 JST Permalink

20060516 2006年 5月 16日 火曜日
JavaOne Preview

今日から JavaOne がはじまる。 直前ではあるが、今年はどんなことが話題になりそうか、書いてみたい。

まず、Java EE だが、EE5 のリリースがあるのは誰もが承知のことだが、その先のバージョンの内容が明らかになってくる。 昨年は、JBI が大々的にとりあげられたわけだが、一年たって仕様よりは実装ベースの話が中心になるだろう。 一般の開発者からすると、JBI そのものを意識すると言うよりは、JBI の実装を使って、Composite Applictions (SOA) をどう構築するかが、テーマになる。BPEL Service Engine, BPEL Orchestration 用のツールをどう使うかの話題が増える。このあたりは Sun が買収した旧 SeeBeyond と、Java EE 製品群との統合も重要な要素だ。

MS との Interoperability も新しい段階に入った。Indigo (Windows Connection Foundation) と Java Platform の連携は、Project Tango で図っていたが、その成果が発表されると思って間違いない。

EE6 の内容は正式には何も決まっていないが、Script 言語への対応の比重が大きくなりそうだ。AJAX の用にプレゼンテーションレイヤーにスクリプト言語を使うことは世の中の既定路線となりつつあるのだが、さらにその後ろのレイヤでも Script 言語を使う試みがある。 AJAX まわりの話題に関しては、すでにマスコミ等でリークされているので改めてこのエントリで取り上げる必要もないかと思う。

バックサイドのレイヤーの話題としては、EJB3 の次が気になるところだが、EJB と JSF の連携に関して新しい JSR を立ち上げようと言う動きもあるようだ。

また、オープンソースの Application Server である、Project GlassFish は予想を上回るダウンロード数のようで、この GlassFish への言及も多くなると予想される。

SE に関しても、Mustang の内容が固まった今、Dolphin で導入されそうな機能が少しずつ見えてきた。新しい言語仕様や、新しいバイトコードを導入して、動的言語(この場合、Script 言語とほぼ同義と考えてよいだろう)を JVM の上で直に実装する、パッケージや jar に新しい概念が導入される、など、なかなか興味深い動きがある。いくつかは既に JSR として立ち上がっているので、情報に敏感な方は予想されているかもしれない。

ME は、MSA が軸に話が進むが、こちらも Script 言語との連携が一つの話題になっているのは興味深い。CDC、CLDC といった JVM にもいくつかのアップデートがありそうだ。

また、テクニカルな面以外で言えば、以前のエントリでも触れたが、オープンソースに関して何らかの言及が行われる可能性がある。日本人にも、ファンが多い Dukelele 愛好家が初日から基調講演終了後、某所で何かをするとの情報も入っている。

パーティは今年も様々の会社が行うが、今年巷で話題の某社のパーティは火曜日(本日)の夜のようだ。お祭り好きな方はパビリオンコーナーを中心に情報収集して、楽しいパーティにぜひ参加していただければと思う。

ともあれ、今日から様々な意味で Crazy な祭典がはじまる。この Blog でもできる限り毎日情報をアップしたいと思う。直接参加される方の参考になればと思うし、残念ながら参加できなかった方も、なるべくタイムラグなく雰囲気を味わってもらえたらと思う。


5月 16日 2006年, 12:00:00 午前 JST Permalink