JAVA の台頭 - SUNW の勇退
以前にもブランドの価値についてお話しました - この記事がよい例です。この記事に補足するかたちで、Sun (NASDAQ: SUNW) の名称に関する重要な変更について、また、さらに重要な現在 Sun を取り巻く情勢について、私の考えを交えながらご説明します。
幸運なことに、Sun はインターネットで最もよく知られたブランドの 2 つを所有しています。Java と OpenOffice (およびその姉妹品である StarOffice) の 2 つです。
おそらく、発表したばかりの
Google (NASDAQ:GOOG) との提携についてはご存知でしょう。Google パック製品の一部として StarOffice が無料で配布されることになりました。つまり、毎週数百万本の OpenOffice が配布されるということです (これはミラーサイトからのダウンロードは含ない数字です)。StarOffice と OpenOffice を合わせたユーザーと開発者のコミュニティのおかげで、開発途上国や、成長企業、そして Windows、Solaris、Linux、Mac OS の各プラットフォームでのユーザー数はゆうに 1 億を超えています。ソフトウェア製品として、さらにブランドとして (エンドユーザー向けのソフトウェアは、突き詰めるとすべてこの両方に該当します)、配布される本数が増えると、関係者全員のビジネスチャンスと認知度が向上します。ここでいう関係者とは、OpenOffice/StarOffice ユーザーと開発者のコミュニティ、そしてネットワーク上で羊飼い的役割を果たす Sun です。
OpenOffice と StarOffice が配布された先々で、Sun の知名度と信用が向上します。このブランドと認知度は、とりわけ未来の意思決定者にとって、どのような価値があるのでしょうか。これを正確に知ることは困難ですが、データセンターを通して Sun を知る人より、OpenOffice を通して Sun を知る人のほうが多いことは間違いないでしょう。これは大胆な主張ですが、インターネットのエンドユーザー数が数十億単位になっている現在、IT 専門家の数がほんのわずかに見えるほど、インターネット上の消費者の数は膨大です。
そうは言っても、Java プラットフォームに比べれば、オフィス関連製品は比較的専門家向けの製品です。
というのも、Java はインターネットに接続するほとんど「すべて」の人に接しているからです。何億ものユーザーが Java とそのユビキタスのロゴを毎日目にしています。PC、携帯電話、ゲーム機など、ネットワークに接続されているものなら何でも、その機能の一部を Java が担っている可能性が高いのです。
Sun にとって、その配布と認知度にどのような価値があるのでしょうか?この問いに答えるのは簡単ではありません。ブランドも従業員同様、経費ではなく投資です。その価値を評価するのは、科学というよりは芸術の領域になります。しかし、Java の方が Sun Microsystems より知名度が高いことに間違いはないと確信しています。また、インターネットで Java ほど知られたブランドは他にはほとんどないことも、同様に疑いの余地はありません。
大胆な発言に聞こえることでしょう。しかし、世界各国を訪れるたびに、チャンスが拡大したこと、Java のテクノロジーとブランドが広く普及していることを思い知らされるのです。Java は本当にどこにでもあるのです。
ティーンエイジャーに Java を知っているか聞いてみてください。お気に入りの携帯アプリケーション、ソーシャル・ネットワーキングのビデオ・アップローダ、ゲーム機の名前を挙げてくれるでしょう。ビジネスの世界のプロフェッショナルはどうでしょう。2、3 ヵ月前に一緒に食事をした財務アナリストは、イントラネットのアプリケーションにアクセスすると、Java の起動画面を「1 日に数回」見ると言っていました。彼の同僚である数万人の従業員も同様でしょう。それも毎日です。Google や eBay のようなグローバル企業 (Vodafone や Citigroup も同様) は Java ベースでシステムを構築しています。主要な PC メーカーは Java をバンドルして出荷していますし、携帯電話メーカーも同様です。世界中の IT 企業で、数千万の開発者が毎日 Java に触れています。学生は情報工学の単位を取るために Java を学んでいます。大学で Java を教えるコースが想像以上に増えているのです。Java は無限のチャンスを Sun に、そして Java を開発、利用、配布する Sun のパートナーにもたらします。
このような認知度にはどれだけの価値があるでしょう?質問の仕方を変えましょう。これと同じ程度の露出度で、ほぼ世界中の、あらゆる業界、あらゆる場所、すべての世代の、数億人ならずとも数千万人の消費者に 365 日接するには、どのくらいの費用がかかるでしょうか?(業界の方であれば、CPM を計算してみてください。Java の起動画面は、世界中で最も広く見られている画面です。)
申し上げたとおり、Java を知っている人の数は、Sun を知っている人の数より圧倒的に多いのです。SUNW は NASDAQ 株式市場で取引される Sun Microsystems, Inc. の株を示すシンボルです。SUNW には懐古的な価値もあります。「Stanford University Network Workstation (スタンフォード大学ネットワークワークステーション)」を意味し、Sun の(学問の世界に由来する) 大切な起源を思い出させます。ウォール街の関係者の多くが、世界で最も取引の多い株の一つとして、SUNW を認識しています (SUNW のシンボルは出来高の多い銘柄に毎日ランクインしています)。
しかし、SUNW は過去の象徴です。過去を大切にすることをやめるわけではありませんが、私達は未来を考えた決断を下しました。
JAVA は、インターネットに無限の価値をもたらすテクノロジーであり、Sun (および Sun の収益) とは切っても切れないブランドです。このような現実を踏まえ、来週、Sun のシンボルを SUNW から JAVA に変更することにしました。Sun にとって、これは大きな変化です。私たちが並々ならぬ愛情を持って築き上げたものを強みに収益を拡大し、Sun を新規の投資家、開発者、消費者に紹介することができるのです。ほとんどの人が Java を知っているのに、Sun を知っている人は非常に少ない。この 2 つを一歩近付けることができるのです。
ここで明確にしておきますが、これは社名や方針の変更を意味するものではありません。当社は Sun であり、システム企業であり、設立した学生達の流れを汲み、スタンフォード大学のネットワーク (Stanford University Network) であり続けます。しかし、Sun はもはや単なるワークステーション企業ではなく、Sun の製品は 1 つのカテゴリには納まりません。そして、Java 以上にその心情を捕らえる 4 文字のシンボルはありません。Java は、Sun のソフトウェア、システム、ストレージ、サービス、マイクロエレクトロニクス事業にとって、無限のチャンスを意味します。Sun が支援するオープンソース・コミュニティにとっても同様です。まさに完璧なティッカーシンボルです。
Java のロゴが 8 本の線でできている理由が知りたかった方は、その理由の一つがわかったでしょう。
Posted on 08:00午前 8 23, 2007 |


















