ISACA の Control Journal 最新号に「ERP Security and Segrigation of Duties Audit: A Framework for Building an Automated Solution」というのがありましたので読んでみました。Part 2では、paperの内容に即して、現在のトレンドおよび課題をまとめてみます。
ま、読まなくても想像で多分そうなんだろうなということが、記述されています(笑)。
気が利かない部分はあると思いますので、つっこみコメント歓迎です。
現在のトレンドおよび課題
監査費用全体コストの中で、ERPセキュリティが占める割合が増加傾向にある。ビジネス面での課題解決を優先させてきたため、(当然ながら)SIにおいても職務分掌について十分な配慮がなされてこなかったという経緯がある。というわけで、いまさらになって職務分掌のためのERPセキュリティは大きな問題となっている。
IT監査にかかわるトレンドはこんな感じ。(国谷:実際の数値などは文献を引いてください)
- ERPセキュリティや職務分掌の評価に多大なコストがかかっている
- ERPセキュリティについて監査や実装を出来る人が少ないため、トレーニングへの需要が高い
- ERPシステムのユーザに対して職務分掌をモニタリングする製品のオファーが増えている
でも実態として、こんなケース(SAP R/3の場合)をどう扱うのか。。。。
中堅企業はエイヤっと数えて、100種類のトランザクションコードを利用している。そのトランザクションは通常2つ程度の権限(SAPロール)が必要になる。その企業では 200人の利用者がいたとする。その200人には20通りの業務や責任(国谷:大抵参照ユーザや、複合ロールの数に相当するかな)があったとする。この場合、検討すべきERPセキュリティの組み合わせは、
100 x 2 x 200 x 20 = 800000 通り
これは、最もシンプルに考えた場合なので、トランザクションコードの中身によってはさらに複雑になるかもしれない。
実は、監査を支援する、といわれるERPツール群も、実は全く機能不足である場合が多い。なぜなら、それらのツールの多くは、ERPセキュリティについて設定を支援するためのもので、効果的、効率的な職務分掌の監査を支援するものではない。しかも、それらのツールは、決まって、ただ駄目出しをしてくるので、余計な仕事だけが増えるという、ユーザからの不満が続出している。
これまでのアプローチとしては手でやってきたわけだが。。。。
今日、ほとんどのERPユーザでは手作業によるセキュリティ監査を実施している。
ERPに付属するセキュリティ報告ツールは、セキュリティの設定に関する精度のみが論点になりがち。
決まった期間内に統制の対象となっているトランザクションコードを調査するためには、ツールのスケーラビリティ性能に由来する制限を理解する必要がある。
と、以上です。
あるトランザクションコードを調査するとき、それを実行できるあるユーザが持つ権限のリストがチェックされて、そのトランザクションコードにとって不適切な兼任となりうる権限が含まれていないかを確認する。
こういうチェックの方法だと、確かに上に挙げたような組み合わせの数だけ調査が必要で、しかもひとつのバッチジョブでこなそうとすると、トランザクション毎、ユーザ毎にループがまわるので、恐ろしいくらい時間がかかる。これでは、大企業にはまったく適用できないかもしれない。しかも、この調査ではおそらく、トランザクション、ユーザ単位の権限の問題点が、ズラーっと画面に表示されるだけで、監査が期待する報告を出力とは異なるという事らしいので、「ふーん、アメリカでもそういう状態なんだ」となんとなく安心というか、見切ったというか。
ただ、20通りの参照、複合ロールっていう規模は、日本でもよくあるサイズかな。
1パターンのチェックで10秒かかるとしても、800000通りということは、93日かかりますな。
半分の時間だとしても、50日弱、1秒ならば1週間。うーーん、会計監査って何日で済ませないといけないんだっけ(爆)