年末年始はいつも実家に帰っていて、時間を持て余すので読書します。例年は大好きな古典文学を読んでるのですが (去年はトーマス・マンの「魔の山」を再度読破。実はわたくし IT 業界きってのクラウディア・ショーシャ婦人のファンです)、今年はいろいろ期する部分もありまして、あまり読まないビジネス系の本に手をつけてます (家族には、帰るやいなや分厚い本を何冊も広げてるので、白い目で見られましたが)。
弊社のブログ・ポリシーでは、「おめぇーが読んだ本のことも書いたら、みんな親しみ持ってくれるからよ!」なんて書いてあるので、今回はそれを露出 (expose) しておきます:
諸葛孔明 人間力を伸ばす7つの教え
中国ビジネス思想の源流を知る
作者: 姚磊 (著), 金光国 (翻訳), 李夢軍 (翻訳), 高崎 由理 (翻訳)
出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
発売日: 2005/12/21
単行本: 187 p
かの諸葛亮 (知力: 100、魅力: 97) のことをその弟子の姜維が語るという、へんてこりんな設定になっています。諸葛師匠曰く、「冷静、学習、倹約、行動、意志、計画、人脈」の7つの教えを大切にして人間力 (ちょっとこの表現がカルト宗教っぽい) を育めと。はい、がんばります。師匠は時々現世に降りてきてモノ申すらしいです。また、「冷静」の章では、外で戦争やってんのに、陣中で涼しい顔して劉備と囲碁やってたというシュールなエピソードもあります。師匠、冷静すぎて軍の士気が下がりますってばさ。。。
というわけで、三国志ヲタは必読です。
ウィニング 勝利の経営
作者: ジャック・ウェルチ (著), スージー・ウェルチ (著), 斎藤 聖美
出版社/メーカー: 日本経済新聞社
発売日: 2005/09/13
単行本: 437 p
噂に聞いていたけど、かなり勉強になりました。ウェルチの忌憚ない語り。勝つためにはひたすら人、人、人、実践、実践、実践、そして情熱、情熱、情熱。へたな MBA 系のマネージメント本より現実的でよっぽどためになりました。弊社は、製造業であり、また GE の経営方式に深く影響を受けている会社なので、なるほどと納得すること多し。また、特にリーダーシップのための 8 箇条、人を上手くクビにする方法のところなどは面白かったです。
-
リーダーはチームの成績向上をめざして一生懸命努力する。あらゆる機会を捉えて、チームのメンバーの働きぶりを評価し、コーチし、自信を持たせる。
-
部下にビジョンを理解させるだけでは不十分だ。リーダーは部下がビジョンにどっぷりと浸かるようにさせなくてはならない。
-
リーダーはみんなの懐に飛び込み、ポジティブなエネルギーと楽天的志向を彼らに吹き込む。
-
リーダーは率直な態度、透明性、信用を通じて、信頼を築く。
-
リーダーは人から嫌われるような決断を下す勇気、直感に従って決断する勇気をもつ。
-
リーダーは猜疑心と言い換えてもよいほどの好奇心で、部下に質問し、プッシュして部下が行動で答えるようにさせる。
-
リーダーがリスクを取ること、学ぶことを奨励し、自ら率先して手本を示す。
-
リーダーは派手にお祝いをする。
(Page 76)
最後のほうには、サーベンス・オクスレーに対して著者自身がどう思っているかという記述なんかもあります。
また、この本のプロモーションでまわった
MIT Sloan でのウェルチの講演が Videocast されているのでご覧下さい。べらんめい口調の頑固じじいって感じです。
因みに、GE は
Sun Java System Identity Manager の世界的なユーザで、
SOX 対応の一環で全ての Business Unit で 45 万人もの従業員 ID を管理しています。やはり、エクセレント・カンパニーはエクセレント・カンパニー (?) の製品を選ぶってことか。
テクノロジストの条件 はじめて読むドラッカー (技術編)
作者: P.F.ドラッカー (著), 上田 惇生 (翻訳)
出版社/メーカー: ダイヤモンド社
発売日: 2005/07/29
単行本: 295 p
ドラッカー先生のありがたいお言葉&論文集 (テクノロジー版) です。亡くなってから、騒いでいる人が周囲に多いので、私もドラッカー初挑戦です。テクノロジー・イノベーションに関して、その歴史から現在までを体系だって理解したい人にお勧めです。
しかし、知識労働の生産性を向上させるための条件は、大きなものだけで六つある。
第一に、仕事の目的を考える。
第二に、働く者自身が生産性向上の責任を担う。みずからをマネジメントする。自立性を持つ
第三に、継続してイノベーションを行う。
第四に、みずから継続して学び、人に教える。
第五に、知識労働の生産性は量よりも質の問題であることを認識する。
第六に、知識労働者は、組織にとってコストではなく資本財であることを理解する。
六番目の条件以外は、肉体労働の生産性向上のための条件とはちょうど逆である。
(Page 80)
これまた非常に勉強になったけど、知識労働者と肉体労働者の境界線を行ったり来たりしている私には、はっきり言って一回読んだだけでは理解できそうにありません。。。
民主化するイノベーションの時代
作者: エリック・フォン・ヒッペル (著), サイコム・インターナショナル (翻訳)
出版社/メーカー: ファーストプレス
発売日: 2005/12/09
単行本: 256 p
上と同じくこれも
藤井さんが読め、嫁、うるさいので買って読んだ本 (世の中に対する感度は飛びきり高い藤井さんなので、まあ失敗ないと思って読みましたが)。まだ、1/3 くらいしか読んでないのですが、現在の Web 2.0 系の流れにおいて、ブームに流されず何が起きているのかを整理する上で、かなり助けになりそうです。
いつも本業 (ID 管理ソフトウェアのビジネス開発) を 9 割とすると、残りの 1 割くらいを割いて、藤井さんと何か新しくて面白いことを仕掛けられないかと動いているのですが、今年こそ何か happen させたいものですね。
今年の休暇はその他、Kim Cameron の
"The Law of Identity" や、Burton Group の Report、
"User-Centric Identity Management and the Enterprise: Why Empowering Users is Good Business" などを読んでみました。
Trackback URL: http://blogs.sun.com/shingoy/entry/my_reading_books_in_year