Prescott
Banias が目立たなかった、は、目立たせないように、という戦略もあったのだろうと考えられます。Intel さんでは、ただでさえ深い NetBurst のパイプライン段数を更に深く (20段 -> 30段以上) して、周波数向上の Headroom を稼ごうとする Prescott がデビューを控えていた。これは「自殺行為」じゃないのという見方も多かったんですが、こういうものはイキツクところまで行かないとなかなか止まらない、も Nature だし、イキツクところまでやってみたい (そこで Break Through を見出せる) も、ないとは言えない。技術屋さん同士で、二者択一で議論すれば、「そりゃないだろ」が多数派だったとしても、そこは開発リソースの豊富な Intel さんのことですから、二者択一をギリギリまで突き詰める必要もない。Banias もやりますよ、であれば、まあ NetBurst も、追求するだけ追求してみたら、になってもそんなに不思議はありません。
雄間選択主義、の Marketing の立場に立てば、折角の Clock 神話という武器が有効に機能しているのに、今更 K8 よりClock 低い 1.5GHz (当初) の Banias に戻れるか、というと、そんなバカな、もあるでしょう。Pipeline 31段? ってココロアル人なら、首を傾げるかも知れないけど、どうだ 20段だ、エライだろ、と言ってきた手前もあるし、ほら、絵文字に似てるんで妙に気に入られている Buzzword あったよな (Out-of-Order 実行、って、どこを指すか、は、あるんですか、NetBurst が特に優れているわけではなく、どうも Buzzword 的に言われているのでは、は、偏見ですかね?) とか、なんと言っても NetBurst 系の方が賑やかにモノが言えそうですから、そっちを支持したくなる。Banias を目立たせない、は、ある意味では当然の選択ですが、ここでウマイことを考える人がいて、Mobile 用の Chipset や WinXP まで (?) セットにした Centrino Mobile Technology という名称で、Banias を目立たせずに Banias を売り込む、とか、それなりに優遇されているんですね。満を持していた、も勿論あるんでしょうが、Banias から Dothan、Yonah、Merom と順調に進んでいく、は、相当のリソースが早い時期から投入されていないとなかなかできないことで、人によって、「保険」だったのか「良心の顕れ」だったのか、は色々としても、かなり大事にされてきたのは間違い ないところでしょう。
Prescott は、まずは周波数向上の受け皿、が設計上の重点で、同じ Clock なら 前 (130nm) 世代の Northwood に敵わない、せめて 5GHz は出ないと、「真価」は発揮できない、と言われていた石で、それが 4GHz も行かないで挫折してしまったので、「真価」は「闇の中」と言えばそうですね。130nm までは何とか均衡が保たれてきた電圧低下とリーク電流の Trade-Off が 90nm では破綻して、じゃじゃ漏れになった、これでは周波数向上なんて、夢のまた夢、だったんですが、それまでの、プロセスルールの進化が、CPU の性能向上を Drive する、という Intel さんの最大の神話、を、プロセスルール = 薄膜化 = Clock 向上、に賭けて、それを破綻させてしまった、が、Prescott (というより、NetBurst「思想」)の一番辛かったところ、かも知れません。
( 8 29 2006, 08:55:12 午前 JST ) Permalink

