Yonah
Mobile PC 用の石は Performance per Watt の要求が「素直に」一番シビアな分野ですから、マルチコアは分かりやすい解です。単純に Performance を考えても、電力消費の天井が低ければ、マルチコア指向、は普通だと思いますが、Mobile PC の使い方として、ずーっと高い負荷がかかっている、は稀で、大抵の場合、ぼーっとしていることも多いから、そのときは使っていないコアを Off にする、で、電力消費を一気に削減することができる。チマチマと Speed Step のような技術で削減する、より、話は簡単だし、勿論、片肺にして残った方のコアをまた Speed Step で下げる、も有効です。ですので、イスラエルのチームがとりあえずは Mobile PC 用、でマルチコアを考えていたのは極く自然、で、 それが Yonah ですね。NetBurst 思想の瓦解、で、Banias 系を主流に据えざるを得なかった Intel さんのお家の事情もあるんですが、Banias がなかなか優秀だった、に加えて、マルチコアが意識されていた、も Banias 系傾斜、の一つの背景でしょう。
Yonah の開発は Yonah の大幅拡張版であり、多分最初から Server / WS や Desktop への適用が明確に意識された Merom と並行で進みますから、それほど Close-Up されることがないまま、次世代に Take-Over される運命ですが、今後少なくとも数年間は Intel さんの CPU Technology の中核になるもので、伝統の Pentium ブランドから Core ブランドへ (まんまじゃないかの冷やかしはさておき) の第一号の栄誉を担うことになります。ただ、ブランドとしては第一号、なんですが、"Core Microarchitecture" は Woodcrest / Conroe / Merom 三兄弟から、になっているのは、ちょっと気の毒かな。"Core Microarchitecure" は、Yonah からのとってもオーソドックスな拡張、にも見えるんですがね。まあ確かに Yonahから、というと、いかにも Mobile PC 用の石の流用が露骨になる、折角の Hyper Threading お蔵入り、とか、64-bit 弱い、とか、Mobile PC としてはあんまり要らないところだから当然なんですが、そこを衝かれるのも片腹痛い、は下衆の勘繰りでしょうか。Merom 世代、は、最初の開発方針は Yonah の発展系で主として Mobile 用だったかも知れないけど、途中からは、AMD64 対抗の「汎用 CPU」になって、だからこそ Resource も注ぎ込まれて、 Mobile 用とは思えない (?) 贅沢な CPU として、Server / Workstation 用からデビュー、ですから、「別物」に見せたいのは分かりますけどね。(正確には、Yonah 世代、も Mobile 専用ではなく、密度が重要でもう NetBurst系は勘弁して欲しい Blade Server 向けに Sossaman、またの名を Xeon LV というのが出ています。ここは一昨日の「I さんの預言」通りで、まあ当たり前かも知れないですが、さすが、と密かに感動)
Yonah から Merom 世代 ("Core Microarchitechure") への進化を一目瞭然でまとめているのはこの絵で、Next Page 以降に各部分の解説も出ていますので是非眺めてみて下さい。自分は、Yonah -> Merom の Performance 向上、は、やはり「とってもオーソドックスな拡張」の物理力、というか、適切なところに Resource が増強されていることによるところが大きい、と思っているのですが、「ここからが新しい Intel」だ、「オーソドックスな拡張」に見えるかも知れないけど、それは新しい展開へのベースでもあるんだよ、も見えて来る部分があります。
( 8 30 2006, 08:55:41 午前 JST ) Permalink

