20061130 木曜日 11月 30, 2006

Digital Hub in Living Room


Apple さんの "Intel Mac" が、Dell さんを Inspire して、これから Dellさんは「流通 Model の Dell」にとどまらず、「Technology の Dell」でもあろうとされているのではないか、は、賛成が得られなかった、というか、「まあ "Technology の Dell" の程度にもよるよね」がお知り合いの大勢でした。ただ Consumer なり Commodity なり、何となく "Technology" じゃないよ、に見えつつあった世界で、徹底的に Technology にこだわって来られた Apple さんが、iPod というモロの Consumer / Commodity で大成功、は、この世界の、「Dell Model 的な世界観」を、そうばかりではあるまい、と見直す大きな契機になったことは確かだなぁ、は、皆さんにもあって、Dell さんが自分も例外であってはならない、と考えておられるとすれば、それは (だから AMD inside か、は別として) 賢明なんでしょうね、でした。

IBM さんが PC 事業を Lenovo さんに譲渡、から二年、ですが、これは Dell さんというか、Dell Model の Great な勝利、を象徴するものだった、と考えています。かつて、PC という言葉は、「代名詞」ではなく、そのまま "IBM PC" を意味した (主に、Apple か PC か、という使われ方) し、現在の PC だって、IBM PC/AT を原型にしている訳で、Big Blue の中では、いささか異端ではあるかも知れないんですが、「PC の世界」での元祖は IBM さんで、「PC だって Big Blue が作ったんですよ (世間の PC はその Copy がモトなんですよ)」と言えるだけでも値打ちがあったハズです。そこから「撤退」されるのは、余程のご決断というか、要は PC が事業としてどうしても間尺に合わない。それは、 Technology を Redmond と Santa Clara に握られてしまって、折角の Big Blue の Technology 的な Potential を発揮しようがなくて、じゃあそんなものにこだわっていても仕方がない、も、大きいでしょうが、Dell さんが発揮される「価格での Leadership」に追随できる Model は、IBM には (というか、"Big Blue" だからこそ) 存在し得ない、それなら、が、ご決断だった、ということなのでしょう。おおげさに言えば、どんな分野にもせよ「歴史上」Big Blue に退場を決断させた、なんてことは、空前にして、まあ近い将来には絶後、だろうと思いますが、その「勝利」は、逆に言えば、そこが「従来の Dell Model」の一つの頂点だったのかも知れなくて、何らかの意味で「違う Dell」の「従来の Dell Model」の上への構築、が必要なのではないか、と。

そこで対置されるのが、あくまでも IBM PC や Redmond と Santa Clara の PC に背を向けて、HW でも SW でも、独自の、と言うか、「自分が良いと思うモノ」「自分が使いたいと思うモノ」を追求されて 来られた Apple さん、だと思います。Apple さんの「大成功」は、今のところは Mac じゃなくて iPod なのですが、こういう、従来は日本の電機屋さんの独壇場だったところに、ガーンと出て、それがデバイスの世界まで含めて、今までの地図、を塗り替えてしまう。それは Technology にコダワリ続けてきた Apple さんならでは、ですが、その「Technology へのコダワリ」は、従来の Technology そのものへのコダワリ、ではない、iPod にしても Intel Mac にしても、例えば「自分で設計した ASIC」でカタメる、のようなコダワリとは変わってきている。どちらかというと「自分が良いと思うモノ」よりも、「自分が使いたいと思うモノ」寄りのスタンス、でしょうかね。MP3 Player を「家電」だと考えると、「家電」だって勿論 Technology なのですが、iPod のような「ワクワク感」で訴求する、は、十分ではなかったかも知れない。Jobs 先生は、「次は iTV だ、Apple が今まで手が届かなかった Living Room に進出 するんだ」と言って居られて、これはひょっとすると、今までの「デジタル家電」が、どうしても家電から IT を見ていた、なのが、逆転することで新しい何かを生み出すことが出来るんじゃないか、を、期待させるものがあります。それが、家電、なり、Dell Model の PC なりの、「良くできているし、安い」は素晴らしいことなのですが、でも、それほどワクワクしない、を、やっぱり Technology って面白い、に雰囲気を変えて頂ける契機、になると、良いんですがね。無理矢理、ここまでの話に関連付けようとしているようですが、理科系離れや電気系離れどうする、は、一つには、「やっぱり Technology って面白い」が、業界にも、茶の間にも、が、重要な要素、でもありますし。

( 11 30 2006, 08:57:19 午前 JST ) Permalink Comments [1]
20061129 水曜日 11月 29, 2006

Market Capital of Canon Inc.


オランダのフィリップス社が、とうとう半導体事業から撤退されて、欧米の真空管時代からの半導体メーカーは、姿を消してしまいました。(軍用管やっていたところが、今でも特定用途の半導体を、はあるかも知れません。日本でも日本無線さんのような Consumer 系の受信管よりも、発信管で強かったところが、半導体でもアナログ系でご活躍、とかありますから... Reytheon あたりは今でも自家用には作っているような気もします) その点、日本では日本では、真空管の双璧だった東芝さんでは半導体は今も主力事業だし、日本電気さんも子会社化されたとはいえ大きな事業です。真空管でフィリップスさんと関係の深かった松下さんでも、 Captive 主体とはいえ、半導体事業健在、だし、大雑把に言って、日本の半導体産業の半分は、「真空管時代からの伝統」を誇っています。

これは Old Boy 的には、心強い、なんですが、「真空管時代からの」に限らず、そういう「伝統」みたいなものが、若い人から見たイメージ、というか、電気系は重そう、とか、息苦しそう、に微妙に繋がっているんじゃないか、という意見もありますね。東証の「売買ポスト」は、そこに場立ちさんが居て、という本来の「ポスト」の意味を失っているんですが、「電機ポスト」の銘柄で時価総額最大は、キヤノンさんであることは、ご承知の通りです。キヤノンさんは、取引コードの 7751 で分かるように、元来は「伝統」の社業である光学機器のポスト (精密機械) に居られたんですが、オフィス用のイメージング機器やコンピュータの周辺機器のような、「電気系」の事業が大きくなって、電機ポストに移られたんだと記憶しています。勿論今でも「伝統」のカメラやステッパのような光学機器も、売上の 1/3 を占めて居られて、むしろ最近は「伝統」部門の方が売上の伸びが大きいし、「電気系」の事業もキヤノンさんの「伝統」である光学やイメージング、精密機械とうまく結びついているところが強みですから、「伝統」そのものがいけない、では、全くなくて、むしろ逆にそれを新しいチャレンジの中にどう活かしていくか、なんですが、それは容易であろうはずもありません。

逆に言えば、伝統、には Positive な側面が一杯あって、特に「電機系企業」には、それが豊富で、何もかもが「新しいチャレンジ」のネタとして十分に見える、という辺りが、見通しを難しくしている、はあるのかも知れませんね。その企業の「伝統」の部分の多くが、どうもそのままでは先々展望が乏しい、と思ってしまえば、そこから脱皮するための、「伝統 plus Alpha」に集中的な 投資、がしやすい。伝統の延長線上に、それぞれバラ色に見えなくはない未来、があると、集中、という訳には必ずしも行きにくい。しかし、バラ色に見えなくはない未来、だけに、競争も激しいから、「バラ色」を獲得しようとすると集中は不可避だし、集中すればそれで「バラ色」が獲得できるとは限らない、そこはジレンマです。東芝さんとか、「一点集中」ではないまでも、明らかに今までと は違った生半可ではない「集中」に舵を取っておられるし、これから業界全体でその傾向がもっと強まらざるを得ない、と思います。

( 11 29 2006, 09:03:42 午前 JST ) Permalink
20061128 火曜日 11月 28, 2006

壊れかけの Radio


実験、は、時間が拘束されるのは大変だけど、まあ授業よりは楽しいんじゃないか、という人も昔は多かった。ノーベル物理学賞の小柴先生も学生時代、授業の物理学の成績はもう一つだったけど、物理学実験は楽しそうにやっていてそこが評価されて大学に残ることになった、と、ご謙遜もあるでしょうが、述べて居られました。2,007年問題世代、は、「ラジオ少年」全盛時代に「少年」だっ た方々ですから、並四や五球スーパーや、といった「真空管ラジオ」を幼児体験で触っていて、「電気」にも強い (物理的にも、ラジオに通っている電気位は、裸で触ってもどうってことない、とかも含めて) から、電気系に進学しても、実験は好きでやってます、があったのだろう、と思います。自分の時代は、もうソロソロ何石と称するトランジスタラジオの時代で、真空管派、は「都会」では Audio 系とかお金持ちのご子弟のマニアックな世界、になりつつあったんですが、「地方」では、まだまだラジオ少年健在で、帰省すると修理を頼まれるから、と真空管の出物漁ってたりしてました。実験、になると、もうそういう「もとラジオ少年」の独壇場で、「成績良かったから」電気系に進学したような都会っ子は顔色なし、でしたね。

真空管の時代は、ラジオ少年の工作、にしても、調子の悪くなったラジオの修繕にしても、テスタ一個あれば、まあ何とかなる。それも、「実験」精神の涵養には大きかったと思います。そういうラジオ少年上がり、は、テレビでも大抵の故障はテスタで何とかなる、オシロスコープ使わないと、は腕が悪い、みたいな顔してましたね。さすがにカラーテレビになると、そうも行かなくなったのか な。それでも昔の東芝さんのテレビなんか、裏蓋に回路図が貼ってあって、要所要所には波形図まで付いていたりしましたから、好きな人には評判良かった。Sony さんは、当時から「Sony のサービスマン以外触るな」という思想だったような気がします。今は、PL 法とかうるさくなって、まあ LCD のテレビにはそんなに高電圧かかってないと思いますが (と書きましたが、そんなことはない、とコメント頂きました。液晶そのものはともかく、バックライト周りで高電圧がかかっているんですね。無知で申し訳ありませんでした)、CRT のテレビはヤバイといえば ヤバイですし、そうじゃなくてもどういうクレームになるかわかったものではありませんから、ラジオ少年が修理する、はブルブルものでしょうけど、そういうのも、「電気系離れ」に繋がっているところがあるのかも知れません。

家に古い徳永英明さんのカセットがあって、親もたまには聞いていたりしたんですが、今年がデビュー二十周年で取り上げられていることもあって、ガキが「壊れかけの Radio」なんて口ずさんでいたんで、難しい曲だよなぁ、を話したことがあります。こちらは「音域も広いし」のような意味で言ったのですが、ガキにとっては「壊れかけの Radio」という概念が、難しいというかピンと来ないようです。イマドキの人は、子供の頃から、「壊れかけをダマシダマシ」のような使い方には縁遠い。ラジオそのものも、聞かなくなってるんでしょうが、ラジオは突然プツンとも言わなくなって、家電量販さんに持ち込んでも「修理より新品の方が安いですよ」に 慣れっこになっています。徳永さんは、もうモノゴコロついたころはカラーテレビの時代、の 61年生まれですが、三菱電機さんのお膝元の伊丹市の出身だと思いましたから、プロが周りにいくらでも居たに違いなくて、「初めて買った黒いラジオ」が壊れかけ状態でも、持たせようと思えば「いくつものメロディーが いくつもの時代」を作るまで鳴っていたんでしょう。それから、「壊れかけ」がピンと来ない、までには、また「いくつもの時代」を経ているんでしょうけど。

( 11 28 2006, 08:59:00 午前 JST ) Permalink Comments [2]
20061127 月曜日 11月 27, 2006

Acer


工学部離れの要因として、もっと単純に、「学生生活」を Enjoy できないから、もあるようですね。理科系は文科系より、必要単位数も多いし、しかも拘束される時間の割には単位効率の悪い「実験・実習」が必須だから、まあ学校側は、それが「学生 (の) 生活」だろう、と思ってるんですが、学生側にして見れば「生活」はそれだけではありません。昔から、特に団体競技系の体育会で選手していると、法学部や経済学部なら四年で卒業できるけど、工学部は留年確定、が、相場でした。大抵の運動部は、試合に出場できるのは四年間で、医学部生なら特例で六年間、とかがインカレの規則で、否が応でも四年の最後の試合で第一線を退いて、それから「本来の学生生活」に戻る仕組み、なんですが、ラグビーは「学生の身分」を失わなければ何年でも出られるんで、あれはマズいんじゃ ないか、と言ってる先生もいました。

理科系、に実験実習は付きもの、なんですが、工学部の実験、は、うまく結果が出ないと、いつまでも解放されない、不器用な人は、ハンダゴテでトランジスタ劣化させたり、ガラス細工がキマラなかったり、で、また「本人のため」ではあるんですが、助手の先生も手伝って呉れるどころか、出来るまでやれ、で見張ってますから、逃げ出すわけにも行かない。あれがカナワンから商社に就職したけど未だにガラス細工の夢を見てウナサレルという人を知っていますが、学生実験程度で音を上げるようではエンジニアとして大成する望みはない、で、先生も「それがいいんじゃない」だったそうです。それだけ「実験至上主義」みたいなのがあって、まあ「正しい態度」だと思うんですが、イマドキの不器用な若者向きではないところもありますね。農学部の「実習」はもっとおおらかというか、まず野外ですから気分もいいし、日が暮れたら仕事になりませんから、ガラス細工で徹夜、なんてこともありません。林学には「樹木識別実習」というのがあって、京大では裏山の大文字山が主要なフィールドなんですが、先生に引率されて、裏山にのぼって、「これは何の木ですか」「はい、ウリハダカエデです」とかやっている。電気系の人に言わせれば、「あれが大学の実習か? 幼稚園の小遠足じゃないか? 大体、ウリハダカエデだろうが、イロハモミジだろうが、どうでもいいじゃない」ってお気持ちはわかるんですが、林科の人にしてみれば、イロハモミジとウリハダカエデは、同じ Acer でも全然違うし、で、心外だし、へぇーカエデの仲間は Acer って言うの、386 と 486DX くらい違うのかね、と言われても噛み合いませんね。

下宿街を楽しそうにゾロゾロ歩いて、裏山に「実習」に向かう、は、「幼稚園の小遠足」と言われれば、そんな気もする。今でもやっているのかどうか知りませんが、今なら女子学生も交えてゾロゾロなら、ますます目立って、男の園の電気系の人々の嫉妬というか顰蹙を買っているかも... 昔なら、林科の連中は、クマは通るが電気は通ってないようなところで仕事、もあるけど、まあ電気系もダムとか山奥の職場でも、電気は通っているというか、自分で起こしているから、まだマシだよね、勘弁してやるか、で、今でも海外植林なんかでは苛酷な現場もありますが、国内ならクマの出てくるような山でも FOMA 通じたりします。そういう意味では電気系の方にはお世話になってるけど、あんまり林学が電気系に直接貢献してるってなさそうで、精々スピーカーの箱くらいでしょうか。

( 11 27 2006, 09:05:37 午前 JST ) Permalink
20061124 金曜日 11月 24, 2006

Ecoregion Science


名前なんか記号だろう、は、記号は大切ではない、とは違う、と思っていまして、だからこそ「看板の掛け替え」なんか詰まらないんですが、「伝統」とばかりも言ってられない、は一方ではあります。東京農工大学、という、知ってる人はよく知ってるけど、知らない人は殆ど弊社のご近所の東京農業大学とごっちゃになってしまう大学、が最近「生協の白石さん」で俄然脚光を浴びてますね。農工大学、って日本には一つしかなくて、耳慣れない言葉なので、お孫さんの入学した大学を「農耕大学」だと思っていたおばあさんがいた、とか、ネタには事欠かないらしい。米国には、農工大と訳すのが正確かどうかは知りませんが A & M (Agricaltural & Mechanical Arts かな) と名乗る大学が、昔は結構ありましたね。HP さんの PA-RISC の開発拠点のある (あった、の方が正確かな) のフォートコリンズにある、コロラド農工大とか名門だったんですが、コロラド州立大学に発展してしまう、のような形で消えてしまったりして、今でもテキサス農工大、とかは頑張ってますけど、少数派には、違いありません。

東京農工大は、淵源をたどると 1,878年の駒場農学校 (札幌農学校の僅か二年後) で、もっとたどれば世界遺産で話題になっている旧官営富岡製糸場、とか、由緒正しくて、「新制東京農工大学」は前史と比較すると「たかが 60年足らずの歴史」なんですが、まあご存命の関係者はほぼ皆さん新制の方ですから、今更大学の看板の掛け替えも抵抗がある。学部の名称も「農工大」ですから、農学 部・工学部で仕方がない。しかし、学問の中身、なり、世の中の環境も変わっていますから、で、せめて、という訳でもないでしょうが、「学科の名前」は、結構「世間受け」するものに変更しておられるようです。例えば、「農学部地域生態システム学科」は、昔で言うと、林学と農業土木の範疇、ですが、英文名称の "Ecoregion Science" と比べると生硬というか、苦心の作、でしょうか。実際、「林学」は国有林野はご存じの惨状ですし、「農業土木」も農地改良なんてもう一巡も二巡もしてしまって、大きな費用掛けて整備された圃場にぺんぺん草、で、これはどちらかというと政治の生み出した矛盾かも知れなくて、もう「学問」だけでどうなるものでもなさそうですから、学問にしても人材養成にしても Ecoregion Science の方向目指すのが使命、は、当然なんだろうと思います。

ただ、ネーミング、は、やっぱり「志願者」の動向にも影響を与えるようで、昔の「林学」や「農業土木」は、圧倒的に男子志願者ばかり、農学部には食品系があったりで、工学部に比べれば女子学生が珍しくはないんですが、何年かに一度「林学」に女子学生が進学すると、実習の学生宿舎が雑魚寝なんでどうしよう、とか大騒ぎ、だったようです。それが徐々に女子学生が進出してきて、そのうち、学生宿舎にも「仕切」くらい作ったんですが、最近は年によっては女子学生の方が多くて、男子学生は「小さい方の仕切」が定着 しつつあるそうです。「少子化時代の大学」を支えているのは、女子学生の進出で、その分短期大学が縮小している、はあるんですが、女子学生が志望してくれないと、少子化のペースがモロに影響する。工学部離れ、は、端的には「女子学生が工学部を志望してくれない問題」でもありますね。東京農工大学でいうと、農学部は 50% 近くが女子学生なのに、工学部は、それでも世間よりはマシな 15% 弱、です。これは工学部は中央線の駅に近くて、学校から新宿まで 30分以内、の好立地、農学部は、武蔵野線の駅から刑務所の裏のさびしい道を 15分、と、まあ農学部は地面が必要なので、それを考えれば不便な場所でもないにしても、大きな懸隔があるのにこの比率、です。女子学生は名前で選ぶ、というつもりはありませんが、「林学」「農業土木」では、何となく歓迎してませんよ、というか Negative な雰囲気ですから、それを払拭するだけでも Merit なのでしょう。

( 11 24 2006, 09:04:12 午前 JST ) Permalink
20061122 水曜日 11月 22, 2006

Nobel Prize in Chemistry


電気系離れ、は、何年か前の京都大学工学部でも話題になりましたね。京大の場合は、入学試験で「大学科」別に定員があって、03年度に六つの大学科の中で、電気電子が最低点だった、前代未聞だ、なんですが、これは当時は、うーん、やっぱりノーベル賞ってエライもんだな、が話題の中心だったと思います。00年から 02年まで、白川英樹先生、野依良治先生、田中耕一さん、と三年連続で日本人がノーベル化学賞受賞、は、回り合わせとかあるにしても、素直にスゴイこと、ですね。イマドキの若者には夢がない、とかよく言われますが、そういう単純な話じゃないよ、は、別として、ノーベル賞三年連続、で、僕もノーベル賞もらえるかも知れない、で、化学系目指す人が増える、は、「夢がある」としかいいようがない例証で、よいことに違いない。東大で天文学の点数が一番高い、も、小柴昌俊先生のノーベル物理学賞受賞と無関係じゃないかも知れない。小柴先生は物理屋さんで、たまたま大マゼラン星雲の超新星爆発で地球に降り注いだニュートリノ、での業績で受賞された、ですから、厳密には「天文学」ではないのですが、ニュートリノってよく分からないけど、大マゼラン星雲、とか、超新星とか、なんとなく分かるような気がするんで、天文学、に見える? は素人考えかな。でも、頭も良くて、成績も良い人、に限って、案外そんなことで触発されていたりするのが面白い。

京都大学の中の人、のご意見では、そういう「客観的な人気」もあるけど、京大工学部の入試、では、前年に最低点が高いと、翌年の受験生は敬遠する、逆に、「最低点」が最低だった学科、は、翌年人気沸騰で、最低点が上がる、という、とっても分かりやすい現象があるんだそうです。確かに京都は、野依先生の出身校だし、田中さんの勤務先の島津製作所は地元企業だから、化学系人気、は特に強かったに違いないけど、回り合わせもあるよ、がご意見で、現に、翌年の最低点は情報、その翌年である今年の最低点は化学、で、電気電子、はここ二年は最低点高い方なんだけどね、とのこと。昔、小学科制だった頃は、前年最高点の学科が、翌年は定員割れしそうになったり、で、それはさすがに困る (例えば隔年開講の講義で二学年合同、が、小学生と高校生の合同、みたいになって、何を教えたらいいのやら、で泣いてしまう、とか) はあるようですが、今はそれほどの年差のバラツキはあんまり感じない。むしろ、やっぱりダラダラ下がっている、の方かなぁ、昔の電気電子の卒業生は、合格最低点競争、では「常勝」の時代だったから、それが「最低」になった、とかいうとプライド傷つけられて気分悪い、で Topic になるのは、自分もその時代の卒業生だから分からんでもないけど、「最低点最低」で、「なるほど」と思えるような新卒、も、そんなのは昔も運動部やってて、とか、いくらでも居たんだけど、最近は何もやってないのに、が珍しくないんで、危機感持たれるのかなぁ、みたいなお話でした。

文科系、理科系、だって、何か住む世界が違うような言われ方もありますし、まあ世の中には、漢字って自分の名前も書きたくない、でも、行列は暗算で解ける人、も居るんで、そういう突出した才能がない訳ではないんでしょうが、自分は、一般にはそんなにあるんかな、まああったとしても血液型程度の話じゃないの、と思っています。ましてや、電気系と化学系だって、何をやるかにもよるでしょうが、現にノーベル化学賞の田中耕一さんは東北大の電気、で、学科がどうだ、はそんなに関係ない、というか、それほど「電気」は、あらゆる エンジニアリングの根幹、でもあります。その、東北大工学部電気工学科 (の後身) が、「情報知能システム総合学科」という訳の分からない名前に改称するらしい、というので、文春で立花さんが慨嘆しておられますが、それはごもっとも、ですね。八木アンテナの八木秀次先生が初代教授で、日本人でただ一人のエジソンメダル受賞者の西澤潤一先生の、あの東北大電気、 なんですから、学科の呼称なんか、記号に過ぎない、受験生には「電気」が入って居ない方がウケがいいんだから、とは言うモノの、伝統、だって記号の重要な要素ですから、全国の大学から「電気」の名前が消えることがあっても東北大学は最後まで残ってもおかしくない、と思うんですが。

( 11 22 2006, 09:05:29 午前 JST ) Permalink
20061121 火曜日 11月 21, 2006

Scott's Session @u-tokyo


工学部の中でも電気系離れ、で、象徴的に言われたのは、東京大学の「進学振り分け」での、電気系の「凋落」です。東京大学は、伝統的に入学試験時には、学科まで特定しないで、理科x類、とかで一括で入学させて駒場の教養課程から本郷の専門課程 (駒場にも一部の専門課程はあるようですが) に進むときに、駒場の成績で「希望の専門課程」に行けるかどうかが決まる、という仕組みがあって、これが「進学振り分け」です。さすが東大で、普通は入学さえしてしまえば、後は単位さえ取れば何とかなる、なのに、気を抜かせないように、お尻を叩くんですね。自分は、よい趣味とは思いませんが、まあ高校生には「専門」の中身はなかなかわからないでしょうから、より身近なところで選択させる、という意味はあるんだと思います。

東大の「進学振り分け」は、部外者にはそう簡単に全貌が理解できるわけではない、多層的な仕組みのようで、他大学から東大の先生になると「あれが理解できて、最適行動が取れるというだけでも、東大生って能力高い、って思うよ」らしい。なので、部外者が云々しても、見当ハズレになると思いますが、文春で、東大を二回出た立花さんが Report しておられる数字では、「第一段階」での 進学内定者最低点、で、工学部の 26 コース中、電子・情報系の 3 コースが、昨年は 16 / 25 / 26 位と、ブービーとメーカーを電気系が、ってちょっとヒドイといえばヒドイ。今年は若干挽回して、16 / 20 / 25 位だそうです、 東大の出しておられる資料を見ると、昨年の最低点で工学部 Top の「機械工学 B」が 81.2 / 26位の「電子・情報系 C (ナノ物理・情報エレクトロニクス)」が 56.9 で、これも Alarming な数字ですね。極端に定員の少ないコースなら、ちょっとデキル人が集まっただけで、すぐ最低点、は上がってしまう、とか Magic はある (例えば、同じ理科一類から主として進学する「天文学」の 理科一類からの進学者の最低点は 82.9 でここが一番高いようです) んですが、機械 B と電気 C は、28人と 25人で、略同じ、ですから、それとも違う。内定者の最低点、ですから、機械 B は定員オーバーの中での最低点、であり、第一次志望 but ご希望に添えず、が何人もいて、電気 C は志望者が全員内定、かどうかはわかりませんが、少なくも昨年は定員 > 内定者 (いわゆる定員割れ) なので、「最低点」の位置が違うのは仕方ない、として、ちょっと差が大きすぎる、が「危機感」みたいなものに結びついているのでしょう。

来月 5日に、弊社会長スコット・マクニーリの講演会が、東大130周年記念行事の一環として、工学部二号館で行われます。スコットは Sun には珍しい「文科系」育ちですし、理科一類の中での「志望者」を増やすお役に立てるかどうかは別なんですが、電子・情報系も面白そうじゃない、と学生さんに思って頂くには格好でしょうから、そういう意図もあって、参加させて頂くのかな、と思ってしまったりします。

( 11 21 2006, 08:50:34 午前 JST ) Permalink
20061120 月曜日 11月 20, 2006

Shortage of Manpower


ヒトが集まる、集まらない、では、「工学部離れ、中でも電気系離れ」が話題になっていますね。日経エレクロトニクスの特集になったり、今月号の文春でも、立花隆さん、東大の小宮山先生、日立製作所の庄山会長、の鼎談で、大きく取り上げられています。いわゆる 2,007年問題、もあって、電気電子系は本格的にヒトが欲しい時期を迎えているのに、これで大丈夫なのか、です。

Issue は三層で、まず「若者」の数がこれからどんどん減っていく、しかも「ゆとり教育」とかで、減っていく若者の「質」が下っていく、という大前段、です。ここは、そう簡単に手が打てる、というものではないし、工学部とか電気系に限った問題ではありません。ただ、2,007 年問題世代、では、人材ソースは何も大学だけではなくて、高等専門学校はピカピカですし、工業高校もレベル高 いし、で、庄山さんのところなんかが、大学出を上野駅から臨時列車仕立てて日立市に送り込むくらいゴソっと浚われても、まだまだ逸材が野に充ちていました。今は高専卒業生の半分は進学 (高専の専攻科、もあるが、一般大学編入も多いし、高専の専攻科からの大学院進学も増えている) だし、工業高校は人気が離散して、弊社の地元の世田谷区でも、世田谷工業、烏山工業、砧工業、と三つも工業高校があったのに、三つとも (世田谷工業、は、総合工科高等学校、と看板の書き換えに近いのかも知れませんが) なくなるご時世です。会社によって構成割合は違うでしょうが、2,007年問題世代では、「大学の電気系」出身はそんなに主力ではない。しかし、その Replace は、イヤでも大学出に求めざるを得ないのに、そこが細くなる、「質」が下がる、は、他の産業よりも深刻でしょう。

工学部離れ、は、上に引いた日経エレクトロニクス掲載のグラフ、が如実に語っているように、いわゆる「理科系学部」の中で、工学部志望者の減少が大きい (NE のグラフにある 92年比では、59% と 41% の減) のに対して、医・歯・薬計では同じく 151% と大幅に増加している。理学部 (82%) や農学部 (73%) は、減少はしているが、人口も減っているのだから自然体と言えばそうで、工学部 の減少が顕著である、が趣旨です。このグラフは 04年度 (入学試験で言えば、05年) のものですが、05年度 (入学試験で言えば今年) もこの傾向は変わらず、 工学部志望者は、前年比 -10% の 332千人と減少は加速していて、医・歯・薬計の 285千人に、看護・医療・保健学部の 110千人を加えたものを下回っている、これはいくら何でもおかしいだろう、で、話題になるのも無理ありません。ただ、「数字には Magic がある」のが当たり前で、直感で不思議な数字なのは、むしろ医・歯・薬計の 285千人の方ですね。これはあくまで「志願者」で、実際の「進学者」とは違う、が Magic です。医学部医学科の入学定員、は、一万人まで行かない (多少水増しで採っていたとしても大きくは超えない) し、歯学部、薬学部がそれより大きいとも思えませんから、志望者は 285千人でも実際に志望の学部に進学するのは精々一割、でしょう。余り適切なたとえではありませんが、「欲しい服はシャネル、買う服はユニクロ」みたいな意味が、この「志願者数」には含まれていて、勿論、医・歯・薬志望者、が、浪人してもでチャレンジを続けられるので、ますます志願者は増える、も少しはあるんでしょうが、それには限度がありますから、実際の進学、は大半は医・歯・薬以外、に流れる。工学部、にとって頭が痛いのは、この「流れる」歩留まりが農学部や、理学部の生命科学系、果ては「理科系」の外の心理学とかに行って しまって、工学部へ、が大きな流れにならない (工学部への流れ、も、バイオや応用化学系に行ってしまう、が電気系にとっては特に痛い) ことのようです。

( 11 20 2006, 08:54:16 午前 JST ) Permalink
20061117 金曜日 11月 17, 2006

Apple, as The Rival


じゃあ本線どこなの、に、さぁ、だったのは、本線、を製品なり、製品ジャンルと考えるからで、それはなかなか出てきません。Half Baked Blog で、Krazit さんも言っているように、「Dell さんの AMD 機に対する推測は、当たった試しがない」んで、4-Socket Server に Opteron 搭載、を発表されて以降も、Desktop を発表 -> Entry Desktop では Intel さんが AMD に押され気味だからそこを強化したんだろう (でも Desktop だけだろう) -> Note を発表 -> X'mas 商戦を控えて品揃えが必要なんだろう (でも Consumer だけだろう) -> Business 用 Desktop (OptiPlex 740) を発表、うーん確かに当たるのは「推測は外れるだけ」ですね。でも、別に Dell さんは「一般的に言えば」不思議なことをやっておられるわけでも何でもない、力点の入れ方は当然異なりますが、HPQ さんはもうとうの昔に、Intel か AMD か、ではなくて「どこでも両方」なんで、それが (Dell さんもその選択を取られたことで、文字通り、でもあるんですが)「普通」になった、ということで、特定の製品なり製品ジャンルの強化、とかいう Scope とは別次元の話だった = 出てきた "AMD inside" 製品も「普通の」製品で、「製品としての本線」を窺わせるような際だったものではない、なのでしょう。

「普通ですよ」が騒ぎになるのは、「それが Dell さんだから」で、それだけでも大したものなのですが、いかにこれまでの Dell さんの「Intel Only Policy」での事業展開が強力無比だったか、でもあります。しかし、Intel Only って何だろう、を、分解してみると、何も Intel Corporation (INTC) Only である必要は必ずしもない。90年代からの "Intel PC" が圧倒的な Commodity になって、"Intel PC" の世界で INTC が絶対的な「最強」で、という環境では、IMTC との密接な結合による "INTC PC" の「標準」であることを Core にした Business Model は強力です。その場合、Technology という標準は IMTC 依存で、その上で「標準」のもう一つの要素である Volume に Focus する「流通モデルとしての Dell Model」が最適解である、それが 極端に端折って言えば Dell さんの Intel (INTC) Only Policy の本質でしょう。AMD さんの「逆襲」は、IMTC が (ある程度) "脱却したかった Intel の世界" である x86-(IA)32 を、逆手に取って x86-(AMD)64 を対置する、"INTC より(世間の求める) Intel 的であること" で脱 INTC を促す、これが "Intel の世界" の (INTC からの) 相対化、の発端で、その相対化に積極的に対応されたのは、例えば HPQ さんでしょう。しかし、Dell さんを動かした「相対化」として大きかったのは、むしろ Apple さんの CPU 転換、ではないか、が、自分の Half Baked どころか Quater もやけていない Level の推測、です。PPC 入ってる Mac は、いかなる意味でも "Intel PC" の対極に位置していて、Dell さんとはある意味「無縁な存在」だった。Merom 系入ってる Mac だからと言って、ここでいう "Intel PC" とは、違うモノなんですが、INTC の Technology の Implementation という意味では (それが自前であるか、INTC Lead によるものか、は別として) 同じです。今までの Intel PC の自前度、は程度問題ですから、それなら下手に自前度上げるよりは INTC Technology との結合を密にする方が事業展開上有利、は、AMD の逆襲、である程度相対化されたとは言え、健在かも知れない。しかし、今までのライバルとは比較にならない「自前度の高い Technology」を持つ Merom Mac = INTC の石が入っているにもかかわらず INTC Lead ではない PC、の登場で、従来型の "Intel PC" の相対化、は、WIntel が急速に Merom Mac になるという意味ではありませんが、避けられない方向だと思っています。

PC に下手な Technology は不要だ、悔しかったら数売ってみろ (Dell さんがそんな下品な言い方されている訳ではありませんが) は、一面の真理だったし、Intel PC の世界で Technology Oriented な Winner は、ある時期の CompaQ さんはあるいはそうだったかも知れないんですが、PC Vender さんから生まれるのは難しい。しかし Apple さんは、お隣の世界で、Technology Oriented を貫いて (「に復帰して」が正確か) iPod の大成功をもたらされた。その Apple さんを (潜在的な、最大の) Competitor と認識すれば、Dell さんも今後は Technology Oriend な側面も無視できない。今の "AMD 入ってる" は、まだ、目指しておられる Technology Oriented とはほど遠いんでしょうが、いつまでも "INTC Only Policy" では、まず、 Technology を支える「人」が Dell さんに魅力を感じようがないから、どうにも進まない。ここから脱却しないと、の Agenda としての、と考えると、ちょっとだけ、ですが、納得できるような気がしています。

( 11 17 2006, 08:49:26 午前 JST ) Permalink
20061116 木曜日 11月 16, 2006

Elegance


世間様で、それまでの 2-Socket Server の価格水準が大きく変わってしまう、は、まずは 2-Socket Server の方で「お家の一大事」です。ただ、じゃあどう対応するのか、は、単純で乱暴ですが、こちらも 2-Socket Server の価格水準を合わせる、以外に打つ手がない。「値段が半分になるなら、Volume を倍売ればいいじゃないか」は、それがいつも成立するなら苦労はないんですが、それでも「値段が半分になる」は、闇雲に半分になっている訳ではなくて、「2-Socket が当たり前」になって、そこの需要が分厚くなっているからこその「競争」だし、価格効果で、またそこの需要が増える、もありますから、「半値だけど倍売れる」製品がちゃんと作れるか、を Clear できれば、単純で乱暴、は有力な解です。本当に大丈夫か、はドキドキするし、本当は泣き泣きなんですけど、中途半端はロクなことがない、と、頑張ってしまう、ですね。

ただ、単純で乱暴、は、当然ながらエレガントなところは流してしまう。4-Socket で真価を発揮する Server を、とりあえず 2-CPU で、は、エレガント系ですから、2-CPU の世界で「単純で乱暴」が進展すると、User さんの立場では「必要なエレガンス」だったとしても、おサイフ係の方々がイヤな顔されるは避けられません。それでも「本来のエレガンス派」の方、は、エレガントに おサイフ係の方を説得して頂けるのか、今でも「エレガントな 2-CPU」は部分的には健在ですが、「新しいエレガンス派」を獲得しよう、が、V480 の大きなネライだったのは、さすがに不発に終わらざるを得ない。「タテの WS をヨコの Rackmount に」の Computing Density Focus のところは、エレガンシィがなくてもよい、ではなくて、違うエレガンシィが Meet する。そこは Andy Bechtolsheim の世界、で、X4600 良いねぇ、や、Blade 8000 欲しいねぇ、あれに SPARC 積む訳にはいかないの、はあっても、V480 の線、は、そんなに広くありません。4-Socket 固有、という市場は勿論あるんですが、そこだけに絞った機械、は、面白くないし、「4-Socket 機は難しい」は十五年前とは意味が違いますが、難しいことに変わりはないようです。

そういう「難しいところ」ですから、流通モデルとして料理する、は、あるのかも知れませんが、ナカナカ切り口が見つかりにくそうで、だから Dell さんが 4-Socket Opteron に、は、何だろう、とか、アリバイじゃないの、とか言われるんだと思います。現物も、一番無難な、PE6850 の Opteron 版、で、HPQ さんの DL580 / 585 路線、は、基本設計をいじらずに、うまく中身を進化 させて居られて、面白みはないですが、Proliant の設計部隊のアジが出ているんですが、二番煎じ、で出せるアジ、とはちょっと違う。Chipset の選択も、Broadcom は「4-Socket 固有」のお客さんにはもう一つウケが良さそうにないし、で、品揃えとか、アリバイならあれで十分なのかも知れませんが、ワザワザ「Dell も Opteron やりますよ」の予告第一号、という迫力とは異質かも、です。そうなると、これもタバコ部屋での Guess の一つだったのですが、アリバイとは逆に、むしろ煙幕として 4-Socket を言うけど、本線は別のところに、が正解だったのかも知れませんね。煙幕に 4-Socket は Fetish 的には不満だし、じゃあ本線はどこなの、は、さぁ、でしたから、タバコ部屋的には否決だったんですけど。

( 11 16 2006, 08:55:48 午前 JST ) Permalink Comments [2]
20061115 水曜日 11月 15, 2006

Fetish for 4-Socket


自分は、某氏によれば「4-Socket フェチ」だそうで、ここ 15年の Sun の製品で一番愛着があるのは SunFire V480 (今の V490 は、ほぼ V480 の発展形で、これも実は好きなんですが「200V の機械はキライ」と宣言していますので... イマドキは Server Room に機械置くのが当たり前ですし、200V の電源くらいはどこでも取れますから、200V キライ、はそろそろ卒業しないと、と思いますが) で、次点は E4500、僅差で SPARCstation 5 なんですが、社内与論的には「4500 や SS5 は Best 5 外さない製品でしょうけど、V480 ねぇ」でしょうか。「フェチ」と言われるのは、最初の MP Server である 600MP で、まだ 2 -> 4 の Scalability が低くて、散々叱られた、とか、Desktop 最初の 4-Socket、SPARCstation 10 の model 54 がネライは良かったんでしょうが、甘いところのある機械で後始末に苦労した、とか、自分の Sun での「原体験」に近いところで、4-Socket に関わりが深かった、もありそうです。その意味で、「個人的な愛着」の部分も大きいんですが、その後も Sun が初めて "PC Server" を意識した 4-Socket の Deskside である E450 とか (これは機械としては、扉のラッチが甘い、とか些細なこと以外は問題なかったのですが、PC Server を意識する、は、Positioning や Pricing で喧々囂々になって、しんどかった) 4-Socket は、Fetish とは Nuance が違うにしても、「呪い」というか、一筋縄ではいかないところがあります。

SunFire V480 に、もう一つ「社内人気」が出ないのは、SunFire V480 の頃に 4-Socket の Positioning が変わって弾みがつかなかった、があると思います。Sun ではそうではありませんが、世間では 20世紀はまだまだ Single Socket の時代、で、Single と 2 以上、には、大きな段落がありました。そーいう意味ではシアトル方面の某社がようやく、というのも大きかったかも知れませんが、20世紀に入って、Server と名のつくものは、2-Socket が当たり前、になって来て、今では、Single と Dual には、価格的にも用途的にも境目がなくなってきます。V480 は、Single と Dual に段落があった、2-Socket の Server が「お高い Server」だった時代 = 2-Socket Full の Server と、4-Socket Full の Server の CPU 当たりのお値段が等しい時代、に設計されて、その時代がほぼ終わかけた頃にデビューした Server です。それまでの Sun の 2-Socket と 4-Socket の Rackmount は、極論を言えば、2-Socket と 4-Socket の Workstation を「タテのものをヨコにした」存在で、CPU の数が違う「だけ」だったんですけど、そのタテのものをヨコにした Rackmount が予想外に (?) 売れたので、これは本気で「4-CPU の Rackmount Server」を最初から Target にして、4-CPU Full にふさわしい I/O 能力や RAS 性能を意識した設計、で、それまでの 4-Socket まで、と、8-Socket 以上の間の「壁」を破った、8-Socket 以上の Server の設計思想、を 4-Socket に持ち込んだ、みたいな意味があったと思っています。

これは、「予想外」ではなく、そういう売れ方、も想定内だったのですが、V480 は最初 2-CPU Full の 2-Socket Server とほぼ同価格の 4-Socket / ただし 2-CPU 構成、が主力で街に出て行きました。「いつでも CPU 増設で 4-CPU にできる 2-CPU Server」として、買って頂いたんですね。600MP や Model 54 でご迷惑をお掛けしたお客様から、「十年経ってやっと Sun も学習したね。2 のものを 4 に拡張する、と、最初から余裕で 4、の能力のあるものを、とりあえず 2 で使う、は、雲泥の差で、4-Socket ってそういう風に作らないと」と言って頂きましたが、これは嬉しかった、というか、Sun が世間様にうんと先駆けて 4-Socket でサンザン苦労した甲斐があったのかな、でした。しかし、その Path は Single Socket の Server と Dual Socket の Server の段落、が消えて、「そこそこの価格の 2-Socket Server」の「そこそこの価格」が、とてもではありませんが、4-CPU Full にふさわしい箱にとりあえず 2-CPU、の価格水準とはどんどんかけ離れていくことで、ほぼなくなってしまいます。

( 11 15 2006, 09:07:41 午前 JST ) Permalink
20061114 火曜日 11月 14, 2006

4-Socket Server


Dell さんにとって、従来の自社の 4-Socket Server の「売れ方」はご不満だったに違いありません。特に、直近では、というか Prescott ベースの Cranford 以降、ましてや Paxville の 4-Socket は、お客さんの食指もどうにも動きにくい、ウチは Opteron の 4-Socket 買ってるよ、というお客さんは多かっただろうし、Cranford 辺りで Xeon MP に見切りを付ける、は、極く当たり前の選択だっただろうと思います。ただ、Dell さんの 4-Socket が、そんなに売れない、は、何も NetBurst が K8 に負けた、ではなくて、まだ K8 がデビューする以前の Willamette 世代や、Northwood 世代では強かったかというと、自分の見聞きする範囲ではそれほどではない。Opteron vs Prescott 世代、は、それに拍車を掛けた、はあっても、だから K8 だ、は Timing としては、ちょっと違いそうです。

Tulsa は、Dell さんにとっては Chance というか、Tulsa は Paxville と比較すれば、よほどマトモな石だと予測されてもいましたし、現に、4-Socket なら Montecito Server と比較しても、素の Box での性能では (Montecito の 4-Socket を買う人がいるとすれば、HP-UX なのでしょうから、比較するのが妥当か、は別の問題ですが) Tulsa の方が魅力的に見えます。世界が違う、というか、そんなに意識して居られないにしても、HP さんは Opteron / Tulsa / Montecito の三本立て、IBM さんも Opteron / Tulsa / Power の三本立てで 4-Socket ですから、相剰効果もあるでしょうが、棲み分けも考えないといけないし、Sun は今更 Tulsa はないだろうし、と考えると、何も一周遅れ二周遅れの Opteron 4-Socket に、ワザワザ出るよりも、ヨーイドンの Tulsa に全力投球、は、全力投球は Dell さんだけでしょうから、どうも分がよさそうに見える。確かに、Tulsa は NetBurst のある種の「頂点」で、例えば「なんちゃって QuadCore」にも向かない、とか、先がどうなの、はあります。だからOpteron 4-Socket を押さえで、というのは、それなりに Reasonable で、AMD「も」という「アリバイ 作り」としては格好じゃないか、逆に言えば、Cranford や Paxville で見切りを付ける、は Intel さんに義理が悪いけど、Tulsa と同時採用ならという深謀遠慮じゃないか、が xスポさんに触発された、当時の自分の「かも知れない」でした。

タバコ部屋の雑談、で、有力だった見方は、やっぱり Dell さんは「価格競争」がやりたい、説でした。価格競争なら DIntel 最強、は、一般的にはそうなのですが、Tulsa は価格競争より性能競争を強烈に意識した豪勢な石で、性格としては価格競争向きではないし、Opteron のように Chipset を nVIDIA さんや Broadcom さんが競作して下さる訳でもありません。それでも Intel さんが「その気」になって頂けるなら、いくらでも「価格競争」は出来るはずで、Intel さんとしても 4-Socket の戦いが vs Opteron だけならいくらでも「その気」になって頂けるんでしょうが、4-Socket は Montecito の領域ともカブリますから、ご遠慮がありそうです。逆に Opteron Server で Opteron Server と価格競争、は Intel さんにとっては悪い話ではない。一見、とうとう Dell さんも、に見えても... で、これも、ウガチ過ぎはありますが、なかなか説得力がありました。

( 11 14 2006, 08:57:51 午前 JST ) Permalink
20061113 月曜日 11月 13, 2006

Clovertown Inside


先週、PTA 某氏から「おい、Google の日本語検索で Inspiron 1501 索くとアンタの Blog が Top に来るぞ。あんまり恥ずかしいこと書くなよ」とご忠告頂いて、だから Half baked Blog のことを書いたわけでもないんですが 今度は「間違うのは当然、の予防線、というか早速ゴメンナサイも情けないじゃないか」と言われてしまいました。それに発奮した、はウソですが、幸い週末に Google 索いてみたら、もう最初の数十件からは消えていますんで、ちょっと安心して、偏見 DIntel 論、をもう少し...

Dell さんの AMD inside シリーズの相次ぐ Market 投入、や、Oracle Open World で AMD のルイズ CEO の Keynote に、マイケル・デル CEO が「暫く、暫く...」で登場とかで、「Intel / Dell の蜜月は破鏡に」みたいな見方もお盛んなのですが、自分はこれは余りにワイドショー的だと思っています。OOW でのパフォーマンス、は、これは OOW のお約束、みたいなもので、アテツケとか、そっちの意図に取るのは、ワイドショーレポーターさん独自の見解、の方ではないか、と。その証拠、というわけでもないですが、Dell さんは八日に Intel さんの「なんちゃって Quad-Core」搭載の Server をいち早く (Intel さんの Cloverton のリリースに先立って!) 発表しておられる、何か Dell さんの ヨーロッパはバルセロナで Press Conference やって居られるようで、よりによってこの場所は、は、ワイドショーレポーター的にはあるところかも知れませんが、これは獅童クンと結子チャンの関係、とは全然違う世界に決まってますね。おかげで、へえー、「なんちゃって Quad-Core」は Processor Number は E で始まるのね、確かに XE で始めると Xeon の X と紛らわしいし、とか、とりあえずは 1.xGHz 台だけなのね、FSB も遅い方だけ (そーいう意味では、なんちゃって、なら HyperTransport の K8 の方が向いてそうですけど) なんだ、とかを Dellさんから教えて頂けるのも面白い。

別に Opteron Server に AMD さんまで参入されるのが Compe が増えて迷惑だ、という訳ではなく、これが Opteron Server が x86-64 Server で圧倒的な Shareになっているならいざ知らず、まだまだ仲間 (Dell さんは仲間にされたくないかも知れませんが) が増えるのは Welcome と口だけじゃなく思っているんですが、Dell さんを永遠のライバルと考えておられる (?) モーモーちゃんジルシの Gateway さん (Desktop の K8 使い、では Dell さんより先輩だそうですが) まで、ついでに Opteron Server に連れてこられるのは、何だかなぁ、ですけど... でも残念ながら、というか、やはり PowerEdge には Intel 入ってる、の方が似合うなぁ、が、この「なんちゃって Quadcore 入ってる」見ても思いますね。Sun と Dell さんが好き、という変わり種のお客さんが、以前、Dell さんの 4-Socket Opteron Server やるよ、の Announce の時に、「Dell はどうせ K8 やるなら Desktop やるべきで、4-Socket みたいな Dell とは違う Market で K8 はソッポじゃない? 4-Socket よりはまだしも Note だろ」とおっしゃっていて、その時はピンと来ませんでした。この頃、というか実際に「AMD 入ってる」Dell さんの製品、を見ていると、何となく言われていたことの一端が分かるような気がしてきています。

( 11 13 2006, 08:58:43 午前 JST ) Permalink Comments [1]
20061110 金曜日 11月 10, 2006

Half Baked Blog


c|net の Half Baked Blog と題する、Writer さんが本番の記事にするには何だかなぁ、のお話を書く共同 Blog は、愛読されている方も居られると思います。自分は、Sub-Title にも "Rumors, Speculation and Gossip"と予防線張っているんですから、トバシだろうが何でもあり、でもよいのではと思うんですが、Inq. や Reg. の「本番記事」よりも上品なんで、ちょっと食い足りない。でも、本番記事にはちょっと書きにくい、Writer さんの本音、が見えることもあるんで、そこは面白いですね。

昨日の Alienware 買収の記事の筆者である Tom Krazit さんが、その続報という意味でもないんでしょうが、六月の Half Baked Blog に Rumor: Dell and AMD thinking desktop? という citigroup の Report に対するコメントを書いていました。(続報、の意味は、Alienware は AMD64 を使っていたので「Dell さんの始めての AMD inside 機」とか、Dell さんは Intel 製 CPU しか使わないことで何らかの「見返り」を得ているはずなのに、Alienware を買収して良いのだろうか、みたいな話題もあったので、その意味) 結果としてこの citi さんの Report は「当たり」だった訳で、Krazit さんもこの記事のなかで、"However, the information superhighway is riddled with the wreckage of predictions made about Dell and AMD, so don't count on a Dell Athlon 64 system just yet." と、なかなか上品に、ではありますが、どちらかと言えばこの Report を肯定しているように見えましたね。どうも「業界系」は、「Dell の AMD 機」というオオカミに慣れっこになっていて、またオオカミだぜ、になりがちで、でも現実は動いていた。それは、例えば Chinese Taipei 筋、あたりの、「Dell さんの AMD 機」の製造の実働部隊に関連するところから (例えば生産転換資金需要として) 浸み出してくるから、「金融系」の方が Catch しやすいとかもありそうです。

Dell さんは「製品戦略」については口が堅い、というか、AMD64 の採用、に関しても、事前に明言されたのは、余り Dell さんが得意とされている訳ではない 4-way server だけで、Desktop にしても 2-Way Server にしても、Note に至っては、ほとんど Announce はそのまま「発売」という Timing でした。いわゆる PC の世界、は、あんまり Road Map しゃべるような世界ではないんだと思いますし、特に Dell さんの製品はお店に並ぶわけでもないし、 まして Partner 販売でもないんですから、事前情報は憶測レベル、Announce = 発売、が可能なのも Dell Model と言えばそうなんでしょうね。だからこそオオカミ少年、も出てきたりするわけですが、この辺も「半端に製造業、ではなく、流通業に徹する」姿勢の顕れで、やはり「製造業」だと製品情報を小出しにもせよ Media に流していく、あんまり「口が堅い」のはどうか、 が、普通の発想だと思うんですが、流通業、は「おしゃべりな Marketing People」とは無縁な世界ですから、ここも Dell Model の一部を構成しているんだと思います。

( 11 10 2006, 08:52:04 午前 JST ) Permalink
20061109 木曜日 11月 09, 2006

Alienware


自分は「Dell さんの成功」は、流通モデルとしての Dell Model の成功であり、ちょっと語弊のある言い方かも知れませんが、「面白みはないけど、Price / Performance に優れた製品」は、流通モデルとしての Dell Model が 必然的に要求している Spec だし、ヘタに面白みを追求すると、その Model の大事な部分が傷む、を認識して居られるからこそ、の「製品戦略」だと思ってきました。x スポさん辺りに "Intel Only Policy" とか言われるんですが、何も Intel さんの製品が、性能なり Technology として優れているから愛している、というより、「Intel さんの市場での力」をそのまま「Dell Model の市場での優位」につなげる構造、であり、じゃあ AMD もやりますか、は、ある意味では「Dell Model の破壊」につながりかねないからこその Intel Only Policy という意味もあると思います。

Intel 純正ボードなり、Intel 純正ボードに準ずるものを使う、は「製品の面白み」はないけど、流通は、ボードそのものの供給も、そこで使用するデバイスの供給も、これ以上 Smooth に流れる選択はありません。昨日 Intel さんの在庫回転のお話をしましたが、Dell さんの在庫回転は (昔はもっと短かったと思いますが) Q'ter 20回転以上で、製品構成に 共通点の多い旧 CompaQ (とはいえ、もう旧 Tandem やら抱えておられましたから全く同じではありませんが) さんと、まるまる一桁違うので驚いたことがあります。「在庫回転」は、端的な顕れの一つですが、それでも、いわゆる PC の Product の Cycle の早さ、を考えると、ただでさえそんなに Margin が取れる訳もないのに、Obsolete が出てしまえば目も当てられない。Intel 純正系、に特化していれば、調達が容易だから回転自体もよくなるし、汎用品ですから、在庫リスクを転嫁 (は言葉が悪ければ Share) する余地も大きい。なまじ、製造業だと考えずに、流通業だ、と割り切って考えれば、Intel 純正系、は、在庫回転だけでなく Merit も大きくて、士農工商じゃあるまいしどっちがエライというものではないですから、ありうる選択です。勿論、それが成立するためには、PC の市場が拡大していくこと、成熟部分での更新が Smooth に進むこと、が前提として必要だし、「Intel さんの優位」が多少の凸凹はあっても維持される、が崩れても成り立たなくなる、はあります。Intel さんの優位、が危うくなるなら、Dell さんだって「脱 Intel Only」は選択肢じゃないといけないんですが、Dell さんが「脱 Intel Only」となると、実は「Intel さんの優位」は Dell さんの「Only Policy」に支えられている部分もあるし、心理的にも、Dell さんが浮気されると世の中に与える影響も大きいから「Intel さんの優位」という Dell Model の根底が揺らぐ、それは避けたい、ジレンマです。

まあ "Dell Model" もちょっとは「遊び」というかハバがあってはいけないというものではないでしょうし、現に例えば Game PC のような分野では、「面白み」も出さないと、というか、Dell Model の魅力、だけでは勝負できない。まあ Game PC の High-end なんか捨ててもいいや、は選択でしょうけれど、そうはされていなくて、今までの XPS シリーズは、Dell さんらしいテンコ盛り、と言えないことはありませんが、Alienware の買収は、らしくない、で話題になりましたね。そういう意味では、Dell さんが "Dell Model" を捨てる、はあり得ないにしても、"Dell Model だけ" でもいけないんじゃないか、の端的な顕れだった、日本では Alienware どころか、XPS のテンコ盛り、の Market も薄いですからあまり話題になりませんでしたが、"Dell, something different" が目に見える 形で出てきた最初のデキゴトだった、ともいえそうです。

( 11 09 2006, 09:20:24 午前 JST ) Permalink Comments [2]
20061108 水曜日 11月 08, 2006

Q3 Earning of INTC


七月に Intel さんの Q2 Earning Report の「解説 (?)」を記事にしていた時に、AMD さんが ATi 統合、の News が飛び込んできて、「やるなぁ」を書いたことがあります。AMD さんの ATi さん統合、は、CPU と GPU の統合で Note の分野でも Intel さん追撃への布石か? は、色んなところで書かれていましたし、Intel さんの強みは CPU だけでなく Chip Set との合わせ技、の部分も大きいですから、その意味での ATi さん統合、でもあるのですが、その時点でも、まだ Dell さんの AMD64 採用方針は一種のアリバイ作りでは、は、という xスポさんの毒舌に、それもあるかな、と思っていたくらいでしたから、実際の統合効果の発揮された製品の出てくる時期 = 早ければ来年中には Note 分野でも AMD = ATi で大攻勢、は大いに考えられる、としても、すぐにこんなに大きな流れになるとは思っていませんでした。折角 Earning Report の「解説 (?)」をして、Mobile 系が今の Intel さんの屋台骨、を書いたのですから、「そこは当然 AMD さんも目を付けているハズで、AMD さんはすぐにもそこで攻勢に出るのではないか」とでも書いておけば、アタリだったんですけど...

Q3 の Earning Report で気が付いたこと、を Memo しておきます。
まず 売上は、これは季節的にも Q3 > Q2 は当たり前といえばそうなのですが、前期比 +9% の 8,739M で、まあ落ち 込みに歯止めがかかった、と見ることもできるし、新製品効果がもう一つ、と見ることもできる、微妙なところ、でしょうか。前年同期比では、-12% で "record mobile and server processor shipment" を言っておられますから、単価 の下落が大きく響いているんでしょう。それを反映して、Gross Margin が 49% と、久しぶりに 50% の大台を割り込んだこと、は、予想の範囲ではありますが、「超優良会社」が「優良会社」になった Intel さんの姿、を顕していますね。49% でも「優良会社」でも立派なモノなんですけど、前年同期は四捨五入すれば 60% の 59% 台、で、昨年はずっと 60% 内外、でしたから、大きな変化と言えるでしょう。

Q2 で、「製品の切り替え時期だから膨れあがるのは不思議ではないが、ちょっと懸念材料かな」みたいなことを申し上げた Inventory ですが、Q2 比でも微増の 4,477M で、1.95 回転、とまだ二回転台に戻らず、前年同期の 2,815M / 3.54回転と比較しても、新製品が出そろってもなかなか「在庫が重い」から脱却できていない、に見えます。Q3 での Old Inventory の write-off は "Approximately $100M" と Report に記載されています。日本の感覚では 「百億円の不良在庫? 責任者出てこい!」みたいな話になりがちなケタ、かも知れませんが、Finished goods 1,677M に対する 100M ですから、まあ通常規模とは言えないにしても、Product Transition の時期としては、それほど大きい訳ではなく、中身に問題はない、というご認識だと思います。ただ、一般論としてこういう「在庫が重目」という時期に、Compe に攻勢掛けられるのは、重い在庫を捌くのに不自由するものですし、今や、Intel さんの最大の上顧客の座もそう遠くない(?) Apple さんは、「新製品」しか買って頂けないだろうし、普通は High Season である Q4 にはキレイになる、なんでしょうが、相変わらず目の離せないところかも知れません。

( 11 08 2006, 08:56:44 午前 JST ) Permalink
20061107 火曜日 11月 07, 2006

Inspiron 1501


昨日、Dell さんの "AMD inside の Note" が進んでいるという「観測」を引用したのですが Dell さんは連休中に本国の Site ではすでに AMD inside のNote Inspiron 1501 を発表されていました。例によって Coupon とか付いてますし、15.4" Note が最近お安いのは知っているんですが、それにしてもなかなかのお値段に見えます。HP さんは AMD inside の Note を前からやってるし、 Intel 大好きのハズの日本でも NEC さんや富士通さんが魅力的な AMD inside の Note を出しておられるし、そこに Intel イノチのハズの Dell さんまで AMD inside で殴り込み、は、Note の市場も様変わり、でしょう。

ご承知の通り、Note PC は Intel さんのドル箱で、Operating Income の Ammount で見ると、この Q3 で Mobility Group は 1,260M に対して Digital Enterprise Group は 858M と、完全に逆転しています。逆転が始まったのは Q2 からですから、その加速ぶりも大きいのですが、Operating Income の率で見ても、Mobility 41% と持ちこたえているのに対して Digital Enterprise は 17% と昨年辺りは 30% 超過、普通は 35% 内外、だったのから急落していて、それでも 17% もあれば立派なモノとしても、Mobility の「稼ぎ」は、Intel さん Total の Operating Income とそんなに変わらない、まさにドル箱です。そこが「戦場」になる、それもかつての Transmeta さんの攻勢のような、絞った戦いではなく、がっぷり四つの正面戦の一環としての「戦場」で、AMD さんにしてみれば、「Note の Intel」はそのまま金城湯池で、泥沼の Desktop 戦争では勝ち目がないんで、「Note にも攻め込む」は失うモノも余りないし、当然の選択なのでしょうが、ここまで「全面戦争」(全面、は言い過ぎなのかも知れません。Note の老舗の東芝さんや旧 IBM では、まだ大きな動きはありませんから) は、望むところ、とは言え、ちょっと武者奮いだろうと思います。

今考えてみると、Fab 36 のような「巨大な生産設備」に大きな投資をする、は、まさしく「がっぷり四つの正面戦」が狙いで、Opteron Server のためになら、あそこまでの設備がいるわけもないですから、そこから考えれば、「今日の姿」は当然予想されたところなんだと思いますが、残念ながらそこまで考えていませんでした。勿論 AMD64 は Server 専用、と考えていた訳ではなくて、現に自宅で一昨年 Athlon64 搭載の「水冷 Desktop」なんて買ってしまっているんですから、Home Use だって堂々たるもんだ、と思っていましたし、社内にはお仲間も多かったんですが、逆に言えば、Sun の人間が 喜んで買うような機械、は、そう簡単に、街で、それも Intel さん大好きの日本の街で、がっぷり四つ、は、そうでもないんじゃないか、と。自分なんかは、Netburst 入っている、は買う気がしない、という単純な理由で Athlon64 だったんですが、中には、NEC さんが AMD の機械出す、は結構勇気が要ったのだろうから、User としてもそれに応えなきゃ、の「義侠心」という人もいました。自分としては「妥当な選択」のつもりでも、世の中から見れば、ただの「モノ数奇」の類だったのかも知れない、それがたった二年で、64bit? それなぁに? の Note PC の X'Mas 商戦に、Dell さんが AMD64 を引っさげて撃って出られる、って、先見の明、と言いたいところですが、そういうことがあり得るのか、と、我が眼を疑う光景、の方です。

( 11 07 2006, 09:03:27 午前 JST ) Permalink
20061106 月曜日 11月 06, 2006

Intel, AMD squeeze...


この頃、大好きな (?) 東スポさんに「らしい記事」が出なくて寂しいので、ネタとしては普通の話ですが、書き方が「東スポさんらしい」 x86 系 Chip の出荷シェアの記事を引いておきます。(Mercury Research の数字をもとにした記事です)
この記事には触れていませんが、Q2 には VIA さんが特許係争の関係で販売中止する C3 (今となっては貴重な 50mm2 台の x86 CPU) の Last Sales を敢行されたので、一時的に VIA さんの Share が急拡大し、そのアオリもあって、 Intel さんの Share が 72.9% まで降下して (AMD さんは 21.6%) 話題になりました。Q3 は、この VIA さんの Share 突出分 (4% 内外は、「突出分」と見なされてきた) を Intel / AMD 両社がどう分け合うか、が注目されて いました。

Q3 の Share は、結果としては、Intel : 76.1% / AMD 23.3% で、Intel さんが 3.2% の Gain / AMD さんが 1.7% の Gain ということだったようです。まあ、VIA C3 に喰われていたのは Celeron だった、と考えると、こんなものかなぁ、でしょうか。それにしても Q2 の VIA + Transmeta の 5.5% は文字通りの「突出」で、その反動もあるんでしょうが、Q3 の Intel + AMD で 99.4% もドギツイ数字ですね。東スポさんとしてはおとなしい見出しの Intel, AMD squeeze other x86 chip makers は、両雄激闘の末の痛み分け(Share は伸ばしても価格は下がっている) の中で、VIA や Transmeta が市場から弾き出されている、を語っています。
書きっぷりが「らしい」のは、AMD ファンの方々には Q2 比較の数字はご不満かもしれないが、Q3 / '05 と比較すれば、Intel さんは 80.7% から 4.6% のDown であり、AMD さんは 17.7% から 5.6% の Gain ですよ、を言えば、にっ こりして頂けるかな、という辺りです。

この Share の数字は、最終製品として町に出た CPU の数を数えているのではなく、Intel さんなり、AMD さんから Motherboard 屋さん (Intel さんの場合は、自分で M/B 組んで居られますからその分も含めて、でしょうが) とか に出た数字を数えている、ということですので、一部は「仕込み中」のものも含まれています。Intel さんは Merom 系への Transition の最中ですし、記事の中でも、AMD さんの Note PC 用の出荷が大きく伸びている、と Report され ているが、これは、It's not hard to imagine why : The much-rumoured fourth-quarter Dell notebooks based on AMD chips will be built using CPUs ordered during Q3. なんて書かれていて、これからの動きをちょっと先取りしているような数字でもあります。

( 11 06 2006, 08:51:42 午前 JST ) Permalink
20061102 木曜日 11月 02, 2006

Used Paper (4)


米国の 05年の古紙輸出は 1,460万トンで、前年比 14%増、ですが、なかなか需要に追いついていない = だから「世界の古紙相場」は上昇している、が現状でしょう。米国の古紙回収率は 50% をちょっと超えたところと見られていますが、相場は上がる、運賃は相変わらず格安、という Incentive があっても、今の回収システムでなかなかここから大きく上げるのは難しい。1% 増えても百万トンの増加ですから大きいんですが、米国は一人当たり年間 300KG と世界一の 紙消費大国で、さすがにここがそんなには伸びませんから、まだ一人当たり 40KG の中国の需要増に対応するのは、限界があります。

1,460万トンの古紙輸出、のほとんどがアジア向け、特に中国向けで、コンテナの数にすると 20' 換算でざっと百万本、米国からのコンテナの移出の 15% ですから、多分最大のコンテナ輸出貨物なんですが、それでもまだ 600万本以上のコンテナ移入余剰があって、まあ焼け石に水です。移入余剰の大部分は、また空コン不足の地域に空コンのまま回航されるのですが、例えば耐用期間の過ぎかけたコンテナや、構造材はまだまだ耐用期間はあるがそろそろ外壁の塗装をやり変えないと、みたいなコンテナは、どうしても余剰地域で処分されることが多い。コンテナの「耐用期間」は、過酷な使用条件である海上輸送に耐えられるか、に、更に安全係数を見ているんですから、まだまだ「普通に」使うには十分で、日本でもカラオケボックスのブームの際に、海上コンテナ改造のカラオケボックスを駐車場に並べて、なんてありましたし、建築現場の現場事務所などに使う「コンテナハウス」とか、「有効利用」されていますが、「コンテナの墓場」である米国では海上コンテナの改造、は、ごく一般的です。米国の古紙はアジアで、アジア製の古コンテナは米国で、それぞれ有効利用されている、は、これこそ「国際化」なんでしょう。ただ、コンテナの改造、は、そもそもは古コンテナの利用ではなく、軍事目的で開発された、例えば細菌戦用の陽圧チェンバーに可搬性を持たせる、とかが発端ですが、それが、「いくらでもあるじゃないか」で、何でもコンテナ化して、それをコンテナ船で大量輸送して、遠隔地でも「軍事基地」をすぐ立ち上げられる、に発展しています。湾岸戦争でもイラク進攻でも、多種多量の「コンテナ化されたユニット」が現地に持ち込まれています。今や、「司令部ユニット」や「野戦病院ユニット」のようないかにもありそうなもの、だけでなく、卑近な例で言えば「トイレユニット」は、現代の軍隊には必要不可欠とか、「広報 (報道陣用) コンテナ」とかも含めて、多種多様なバリエーションが用意されています。イラク復興支援の陸上自衛隊の派遣チームの映像でも、Contents は分かりませんが、「軍用コンテナ」が写っていましたね。

軍用ユニットのコンテナ化は、民間用コンテナとして多様な Utility Unit が用意され、それが Field で実際に使われているものとの組み合わせで効果を上げています。まんま使うわけではないでしょうが、それでも小改造で軍用に転用可能でしょうから、設計や Test の手間も、コスト面でも、いざとなれば徴用も増産も容易、から言っても、大きな Merit です。現代の軍隊は電気がなくては動きませんが、「発電コンテナ」は冷凍コンテナへの給電用に民間でも使われていますし、液体輸送用のタンクコンテナも、小改造で給油コンテナ、給水コンテナにユニット化できます。この画像は米海軍の「コンテナ輸送艦」で、ベトナム戦争の英雄だったヤノ軍曹に因んで命名されているのですが、20' コンテナで 2,000本以上積めるコンテナ船の改造です。全部が全部「Unit 化されたコンテナ」を積載するわけではなく、補給用の一般貨物コンテナも積んでいくんでしょうが、急速に「野戦司令部」を構築するのが大きな任務です。こんな大型船で運ばないといけないだけの大量の「ユニット化されたコンテナ」を組み合わせて、ちょっとした町を立ち上げてしまう、が「現代の戦争」の第一段階なんですね。
Project Blackbox は、別に軍用という訳ではないんでしょうが、米国ではこういう「コンテナ化されたユニット」を災害などの緊急事態に被災地に大量投入する、も普通で、軍用の集積の転用もあるんでしょうが、純粋に災害対策としても事前集積されています。そういう意味では、見慣れた光景であり、じゃあ緊急事態用の「ユニット化されたデータセンタ」があってもいいじゃないか、それには、電気食わない UltraSPARC T1 ベースのサーバが最適ですよ、が、Project Blackbox の発想になっているのではないか、と思います。

( 11 02 2006, 09:17:39 午前 JST ) Permalink
20061101 水曜日 11月 01, 2006

Used Paper (3)


回収作業終了後のジュースが楽しみで、古紙回収の戦力兼足手まといとして参加していた子供達が、もう社会に出ているんですから、世の中変わるのは当たり前ですが、今、世界の古紙は、中国へ、中国へ、と草木もなびいています。中国は、と言いますか、非 OECD 諸国、は、米国や日本が「紙と言えば木材パルプ」なのに対して、「紙と言えば非木材パルプ」の国で、麦わらやサトウキビの絞りかす (バカス) が、紙原料なんですが、非木材パルプの繊維は弱いですから Virgin で紙にするのも骨が折れるのに、ましてやリサイクルに回るとヘロヘロです。ピカピカの米国古紙は、非木材パルプより余程優秀な紙原料、に着目した人々が、輸入古紙からの「製紙会社」を設立して、中国の長者番付Top に躍り出る人も出てくる、大きなブームになっています。

香港経由、があるんでややこしいんですが、中国の古紙輸入は、04年で 1,200万トン、毎年 30% 近く輸入量が伸びていますので、そろそろ 2,000万トンに手が届こうかという勢いです。主力は当然米国からの輸入ですが、最近はなんと日本からも古紙を買っているんですね。日本の古紙は、リサイクルが交じっていますから、物性的な Quality としては米国古紙に劣る、いわば「二級古紙」です。しかし、長年、日本の製紙会社の品質管理で鍛えられているので、分別もしっかりしているし、例えば新聞古紙だと、「古新聞」は、インキが紙としっかり結びついてしまうので、脱墨が大変なのですが、日本は「新鮮な古新聞」のリサイクルが確立していて、まだインキが紙に馴染みきっていないから脱墨が容易、とか、使う側にとっての Merit は結構大きいんだそうです。昨年の、日本からの古紙の輸出は 371万トンで、ウチ 85% が中国向けなんですが、2,000年の古紙輸出は 37万トンですから、たった五年で十倍になってしまいました。古紙の輸入は、このところ年間 10万トン以下で、これは peak の 1/10 ですね。昨年の古紙輸出の 371万トンは、日本の「古紙回収量」の 17% 相当、ですから、まだ大したことない、と見ることもできますが、かつての「古紙余剰」の時期の「古紙価格は実質タダ、回収コストは行政補助金で Cover」とは打って変わって、ちゃんと「有価物」扱いで、現金なモノというか、本当に現金になるんですから当然かも知れませんが、古紙の回収率は 05年には 70% を超えています。

70% の回収率は、一杯一杯とは思いませんが、これ以上高くするには、かなり限界的な費用が大きくなります。現に古紙の国内価格は上昇していて、古紙 100% の「再生紙専門メーカー」さん (静岡あたりには結構ありました) ではかなり経営を圧迫していると言われています。古紙だけではなく、例えば日本の「廃プラスチック」の輸出も、昨年は 106万トンと大台を超えています。かつては、「廃プラスチック」はゴミ処理の大きなネックで、処理できないプラスチックを「捨てるために」海外に輸出したり、があって、廃棄物の国際移動のチェックの国際取り決め (バーゼル条約) が制定されたりだったのですが、変われば変わるもの、というか、今や「お宝」扱いです。おかげで「廃プラスチック処理」を目的にした、「原料費タダ」のつもりの国内のプラスチックリサイクル屋さんは、とても成り立ち行かなくて、輸出用廃プラスチックの分別業、として生き残っていたり、で、まあ「廃業」しなくていいだけまし、なのかも知れませんが... それにしても、日本から 100万トンも廃プラスチックが輸出される、それが再生されて、プラスチック製品になって輸入され、百円ショップに並ぶ、って、すごい時代になりました。

( 11 01 2006, 08:52:03 午前 JST ) Permalink