Sugarcane or Corn
バイオマスエタノールやるなら、穀物から、より、サトウキビから、でしょう、には、生産性、CO2 削減効果、増産可能性 etc. 数字的な根拠は色々挙げることが出来て、それは後で簡単に触れたいと思います。トウモロコシのメリット、は、これは「最大の (ガソリン) 消費地である米国での生産が可能」に尽きます。(数字的、にも小さくないメリットですが、どちらかといえば「政治的」に大きい、のかも知れません)
自分が、そりゃサトウキビからだろう、と思う最大の根拠は、サトウキビなら、「他の物価」への波及効果が最小限に止められる、にあります。見て来たように、原糖の国際価格は消費国の国内産糖の保護政策で、大きく歪んでいます。日本の例、は、極端かも知れませんが、消費国での (国境調整金込みの) 精糖製品の消費者価格は、原糖の国際価格、から見ると、かけ離れた値札が付いていて、それが一般に言うところの「物価」の要素になっています。国境調整金の原資が減少した場合の、国内産糖補助をどうするのか、は別の問題ですが、現行の「砂糖の消費者価格」は、単純な原価計算から言えば、原糖価格が倍になってもびくともしません。そうはいっても、国境調整金をゼロにするわけにはいかんだろ、は、あるにしても、幸いにも「人為的な高値」が付いているお砂糖、は、要は「嗜好品」ないし「嗜好品の原料」として使われているんで、値上がり、が「国民生活」に大きな影響を与える、とは考えにくい。コストプッシュは当然多少はあるんですが、例えば「羊羹」を考えてみると、天候次第で価格変動の大きい「小豆」を主原料にしているのに、虎屋さんや駿河屋さんのご盛意かも知れないんですがしょっちゅう値段が変わる、というものではないですね。連想、や便乗値上げ、も、落ち着いて考えてみれば、お砂糖がキロ 100円上がったところで、なかなかコーヒー一杯に 10g 使うモノではないですから、一円にもならない。お砂糖値上がりしましたから、コーヒー値上げします、とはさすがに言いにくくて、まあ、今まで 7g の角砂糖使ってたけど、これからは 6.5g にしよう、とかあるかも知れませんが、それは身体に良かったりもする。トウモロコシのように、実際のコストプッシュも連想、便乗も起きやすくて、それが「基礎的な食材」の価格への影響として現れるものとは、Risk が全く違います。
これは、「増産可能性」の議論でもあるのですが、「人為的に国際糖価が低く放置されてきた」ことは、「少しでも国際糖価が上がれば、今まで引き合わなかったところでの生産が増える」可能性が高いことを意味します。一番簡単には、国際糖価の低迷から「輸出補助金」が出ていたような国では作付け制限が Set になっていたりするんですが、補助金出さなくても Payするようになれば、その制限が外れる、それだけで「増産効果」がありますね。かつての「砂糖王国」だった西インド諸島諸国のように、「砂糖経済」だった国では、補助金の原資なんかありませんから、それで「国際競争」に負ける、サトウキビ畑は荒れていく、になっているところがありますが、それだって復活できる。「価格効果による増産」は、もっとも単純な経済原理で、今までの Total の需要が (ほとんど) 増えない砂糖、では、ちょっと価格が騰がる、みんなが増産する、かえって価格は下落する、の方に回っていたのですが、バイオマスエタノールという受け皿が出来たことで、その不安は解消される。しかし、さすがにもう「かえって価格は下落する」はないにしても、価格上昇の頭は「増産効果」で抑えられますから、まあ、楽観的に言えば、「今までの人為的な低価格が、(消費者価格にはそれほど影響しない) そこそこ Reasonableな水準で安定することで、大きな増産が (自然に) もたらされる」のようなシナリオを描くことが可能です。
( 12 18 2006, 08:46:20 午前 JST ) Permalink

