Biomas Ethanol @Brazil
百円と二百五十円のお砂糖が、人為的に同じ百五十円で売られている、は、ヒドイといえばヒドイ話なのですが、まあ「農産物の貿易」ではそんなに突飛な話ではありません。(お砂糖でちょっと極端なのは、やはり「嗜好品」だから、もあるんでしょうね。やはり「嗜好品」であるタバコやお酒の税金、と、共通点があって、それが主として一般財源に充てられるか、国産農家保護に充てられるかの違い、と見ることも出来ると思いますが) しかし「砂糖原料の輸出国」にしてみれば、折角「お日様の恵み」もあって生産性が高い、が、逆に国際 (輸出) 糖価は一向に上がらない要因でもある。相場にもよりますが、「(相対的に) 安い生産費」でもさすがに Pay しない水準、は珍しいことではなく、輸出国でも、逆国境調整、とでも言いますか、「国内消費される砂糖には課税して、その分を輸出補助金として付ける」で、砂糖農業を保護したり、も起きる。輸入国でも輸出国でも補助金漬け、では、「国際糖価」は、なかなか上がりようがない、それなら、エタノール生産に回してしまえ (これも、特に初期には「補助金」付けないと、エタノール生産に必要な投資が賄えない、もあるのですが、輸出補助金のような「泥沼」ではなく、うまくいけば「一過性」) は、Reasonable です。
「農業対策」や National Security 対策、でもあった (というか、それが多分メインだった) ブラジルでのサトウキビからのバイオマスエタノール、ですが、ここまでは結構「茨の道」で、ようやく日の目を... が正確なところでしょうか。75年から Start した、ブラジルのバイオマスエタノールは、80年代前半まで、「ガソリンに混ぜる」では間に合わない、100% エタノールに近い燃料でも立派に走る車、を投入しないと、こなせない生産量に達します。ここまでは「順調」だったのですが、「混ぜるでは間に合わない」がネックで、そこを解消するために、ブラジル政府は80年代中頃には、「新車は 100% エタノール (専用) 車で」を強力に進めま す。(当時は、エンジン = 燃焼技術の問題、というより、エタノールの無水化が困難だったから、「水対策」としての専用エンジン、の意味が大きかった) 当時の原油価格の水準は、100% エタノールが「割安」とまでは言えないにしても、そろそろ引き合いそうな水準、に対して、糖価の低迷が酷かったので、その方向に行ったわけですが、それが、80年代後半に、原油価格は半値になる、糖価は持ち直す、の「大逆転」が起きます。それでも「ガソリンでは走れない車」を鳴り物入りで進めた以上、バイオマスエタノールは供給 を続けさせざるを得ない。大変な持ち出し、になるし、今度は「新車はガソリンメインのエンジンで」に戻す、とかドタバタでした。そこから、エタノールの無水化技術や Flex 燃料 (100% エタノールでも、ガソリンメインでも、どちらでも走る) 車の普及があり、原油価格は回復して、もうそう簡単には $40/b 以下、にはなりそうもない。そろそろ、盤石、でしょうか。
「茨の道」を反映して、90年代中頃までは、ブラジルの「砂糖 & エタノール政策」は、厳重な国家統制と、バイオマスアルコール燃料の独占権を与えられた Petrobras = 名前の通りの国営石油会社の負担、を含めた、重い国家財政負担に支えられてきました。しかし、それ以降、生産割当制度も廃止されて、保証価格制度もなくなり、Petrobras への独占権も撤回されて、「バイオマスエタノール」は、今では「普通の Business」として回っている。これは、今まで注ぎ込んだ投資、の効果でもあるし、ブラジルのサトウキビ生産の「恵まれた条件」大きな要因ですから、正確には「ブラジル一国的に成り立っている」に過ぎないんですが、ブラジルでの成功、と、原油価格の高騰、で、バイオマスエタノールには注目が集まっています。
( 12 08 2006, 08:59:47 午前 JST ) Permalink
Comments:
Post a Comment:
Comments are closed for this entry.

