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原子力発電、は、色々あるところで大雑把に言うと、は不謹慎かも知れませんが、ある種の「必要悪」かと... 必要悪だからそれでよい、では勿論なくて、どれだけ必要か、「悪」の部分をどれだけミニマイズ出来るか、代替手段との利害得失 etc. のバランスですが、どうもそのバランスは、原子力発電は「必要悪としてやむなし」の方に傾きつつあるのは否めないと思います。
電気、なり、エネルギー一般、が「必要」は論をまたない。当たり前ですが、野放図に必要と言っている訳ではなくて、「節約」は心構えとしても、テクノロジーとしても極力追求されるべき、が前提です。(ワンガリ・モータイ女史が、「モッタイナイ」をどんどん広げていこうと仰有っているのは、エコロジーの何の言ってもその辺が基本じゃないの、で大賛成です) 原子力が「悪」である、で、どうにもカバーできないのは、大量殺戮手段に繋がる技術だ、というところです。核分裂兵器、はそう簡単に作れるものでもないから別の次元の問題としても、核廃棄物でいわゆるダーティボムを、はハードル低いし、発電所がテロに襲われたらどうするもあるし、広義の「安全保障」でいえば不安はゼロにはなりえないし、テクノロジーでカバーできない部分、がどうしても残るでしょう。
特に欧州が (フランスを唯一の例外として) 一斉に原子力発電に背を向けたのは、Operation 上の安全性への不安、です。チェルノブイリの被害は未だに全容が分かっていないにせよ、直接の被害だけでも甚大なものがあるだけではなく、何年後、十何年後、にその被害がでてこないというものではない、でてこなかったとしても「でてくるかも知れない」は大きなストレスです。ここも、原子力発電の大きな負の部分であり、「使わずに済むモノなら」は当然だと思います。ただ、Operation 上の安全、は、テクノロジーでカバーできる部分が大きい。特に、「他のエネルギー」との比較で明らかに有利になった Operation Cost のほんの一部を投入するだけで、二重三重のフェイルセーフを確保できるし、だから大丈夫、という訳ではありませんが、チェルノブイリからほぼ二十年間原子力発電所での死亡事故は起きていません。ただ、テクノロジーが万能ではないのは、逆に安全を確保するテクノロジーが馴れに繋がる 可能性で、実はここ二十年の民間事故で最大、は東海村の JCO なのは (JCO みたいなことは起こりようがないとしても) 象徴的です。
原子力発電冬の時代、の電力需要増加を支えたのは、石炭火力です。石炭は環境負荷の高いエネルギーで、今話題になっているのは二酸化炭素の排出ですが、自分がもっと深刻だと思うのは SOx / NOx の排出、です。日本は石炭火力でも石油火力並の排出しか許さないぞ、に近い厳しい規制を行っているので、マダシモだし、その Cost が高いこと、立地が難しいこと、で、一気に石炭火力化が進まないもあって、大きな問題にはなっていませんが、諸外国での数字はゾッとするようなものでした。ヨーロッパでは規制が強化されつつありますが、アメリカは石炭ロビーが強力ですから、なかなか進まない、が実情です。BRICs の石炭火力、は、環境規制で輸出できないような炭を焚いていたりもするし、もっと環境負荷が高そうです。また、石油、なら石油そのものからの脱硫 (乾式脱硫) も技術的には確立しているし、スマートに出来るのですが、石炭は (今後技術進歩、はあるだろうが Cost が半端ではない、を含めて) 排煙脱硫しか手がない。どうしても残留するし、石膏の形で回収するしかないので、脱硫のために二酸化炭素が大量に出ていってしまいます。石炭は、採掘や輸送、保管の際の環境負荷も他のエネルギーに比べてうんと高い。コストと資源余力、では、石油や天然ガスに比較して高い優位にありますが、「そこだけが取り柄」であり、よいエネルギー源とは到底言えません。
( 1 25 2006, 09:31:55 午前 JST ) Permalink
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