最近のアイデンティティをとりまく 3 つの R
(Translate to English)Thursday Jul 03, 2008
2008 年も折り返し地点を過ぎ, IIW や Burton Group Catalyst Conference などの重要イベントもひと段落して, なんとなく今年のアイデンティティ界隈の流行りものがみえてきた. それはロール (role), 評判 (reputation), 関係 (relationship) の 3 つ.
ロール (role)
リソース固有の権限をグルーピングし, それをどのような場合に付与・剥奪するかのベースとなる 「ロール・マスタ」 は, 従来の IdM システムではどちらかというとおまけ的な扱いだった. しかし昨年後半以降 (Sun が Vaau を買収したり, 某同業他社が某社を買収してから), ロール情報にもアイデンティティ情報と同様のライフサイクル (生成, 分析, 修正, 削除, 承認 etc.) があって, きちんとした管理が必要だという認識が, 徐々に広まってきてる.
幣部でも最近 Sun Role Manager を Sun IdM ソリューションのパートナー向けに個別説明したり, エンドユーザー向けにセミナーを (まだ国内で出荷してないので, 若干フライング気味に) 開催してるんだけど, 「IdM をすでに理解している人」 に対してのウケが非常にいい. 国内でのリリースが楽しみ.
評判 (reputation)
いわずもがなという気もするけど, とりあえず IBMr とやらは気になる...
- Avram O Donovan Bannon Blogtalk 2008 (#24. IM と統合されてるらしい)
- Input to ORMS TC Definitions and reference model proposals, Use cases
関係 (relationship)
どうやらこれが今回の Burton Catalyst の目玉だったらしい. 多くの参加者が書いている所感のうち, Mark Dixon のエントリと Dave Kearns の記事がよくまとまっている.
- Discovering Identity: Catalyst: A Relationship Layer for the Web
- This year's Catalyst Conference, very Oprah, very Cosmo - Network World
とくに Mark のメモはすごくよいので (その他のエントリもおすすめ), 一部よくわからないところはあるけど, 勝手に訳してみた.
- わたしたちは自身のアイデンティティを知っているし, 自分と同じように, 他人のアイデンティティも正しいことを期待している.
- 他人がどうふるまうかを予測するために, わたしたちは彼らのアイデンティティを, 彼らとのやりとりをベースにして作りあげる.
- 企業や組織もまた, 関係をもとにして, (顧客の) アイデンティティを作りあげる.
- アイデンティティの世界が広がっていくにつれて, 関係は薄まっていく一方, アイデンティティは適切でなくなっていく.
- 「ロングテール」 とは, ビジネス上のつきあいがそれほどない人たちとの, やりとりの頻度が少なくなることを意味する.
- 企業が正確な 「顧客のアイデンティティ」 を作り上げるには, 人々に関して, よりひんぱんに, 精度の高い観察をするための方法を見出す必要がある.
- もしその情報収集システムが露骨だと, 人々はそれに抵抗する. 関係が, よりよいデータ収集によって強固なアイデンティティ・モデルをもたらすための場をつくり出す.
- 「良い関係ふたつ」 は 「悪い関係ひとつ」 よりも優れている. ある二者の関係を仲介する存在は, しばしば役に立つ.
- 関係こそがコンテクストである. コンテクストが, アイデンティティ情報のセキュリティとプライバシーを保護する.
- Burton Group はリレーションシップ・オブジェクトを提唱した. このオブジェクトによって, 関係というものを, オンライン・システムが利用できるようなかたちに定義する.
- このモデルでは, 関係は以下に分類される.
- カストディアル (Custodial) - 密接なやりとりが行なわれる. 各当事者はお互いに, 他者の利益を最優先にして行動する. (企業と従業員との関係など)
- コンテクスチュアル (Contextual) - おもなやりとりは, 仲介者を通じて行なわれる. 各当事者は, 広く同意されている制限事項への遵守に合意する. (企業間とか)
- トランザクショナル (Transactional) - やりとりは, トランザクションを仕立てるアイデンティティ・プロバイダによって仲介される. 人々は, 自身が何者であるかをさらけださない. (顧客とか)
- クレジット・カードのモデル (カード発行者がカード・ホルダに対し, カード詐欺に関する責任をほとんど要求しない) のような関係は, 信頼を築きやすい.
- オンライン上で成功する企業は, 課金によって顧客と密接に関係することができるだろう. テレコムが今まさにそれ. スタートアップはそのような関係の構築を狙っている.
Discovering Identity: Catalyst: A Relationship Layer for the Web
最後は引用が長くなってしまったけど, ここしばらくはこの 3 つの R を軸にいろいろ考えていきたいなー, と思う今日このごろ.
Tags: analysis burtongroup event identitymanagement market relationship reputation role rolemanager












Thanks for the mention!