彰二朗のブログ2

Homeland Securityの必要性

月曜日 8 25, 2008

ITが人々にとって、そして社会や国家にとって、真に意義のある貢献が出来るのはどんな領域であろうか?

現在、先進国各国は、軍事から生まれた技術であるITを、人命を救うための医療連携に活用しょうとしている。
ネットワーク化された社会では、どこにいても自分の情報を引き出すことが出来るため、セキュリティさえ担保できれば、医療情報という最も重要な個人情報をも、自身にとって有効に活用できるようになる。やはり、社会保障関連となるとイギリスやスイスなどヨーロッパが進んでいるようである。

それでは、日本はどんなネットワークデザインでどこまで進んでいるのだろうか?

日本はレガシーな技術であるPKIを活用した公的個人認証を構築した。そして、住基カードの発行を前提に、そのネットワークを利用して各種申請手続を可能とするシステムを申請の数だけ構築してきた。そして、利用が進まないこのネットワーク上に、社会保険データを整備することを前提に、社保カードを連携することを検討している。

ネットワークデザインはこれで良いのだろうか?

Sunの本社のCSO(Chief Security Officer) は、ウィッチ・フィールド・ディフィというものが担当している。10年以上も前にPKIを発案・開発したメンバーの1人で当時はハッカーとして著名なエンジニアである。我々は、彼が3年前に来日した際、日本の個人認証システムに関する見直し提案を政府側関係メンバーに行った。開発した彼本人が、PKIは既に使い古された技術であると解説し、その活用は一般市民のネットワークへの参加に高いハードルを強いることとなり普及を妨げる。PKIの利用はやめて、システム内部のセキュリティを高めることを提案した。そしてネットワークの解放(オープン化)の重要性を伝えた。
その議論の結果の政府関係者の解答は、「認証システムは既に構築済みで、その活用拡大が最大のテーマである」ということであった。日本の常であるが、大がかりなシステムを構築してしまったばかりに、それが市民にとって不便でその維持運用は高コスト構造であろうが、後戻りできない、失敗を認められない旧態依然たる状況であり、いつもの解答にかわりはなかった。

「Homeland Security」といった、国土安全保障の観点から、ネットワーク全体のデザインを再考し、ネットワーク社会の有るべき論を追求することで、組織の連携(BCP)、利用者のためのデータの安全な利活用、適正な構築運営コストの構造、ITの社会的活用の価値が、見い出せてくるのではないだろうか? 彰二朗

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