2006年 10月 24日 火曜日
やっぱり Sun がスキ!
次の Niagara II はさらにすごいらしい(連載3)
次の Niagara II はさらにすごいらしい(連載3)
UltraSPARC T1 は発想の転換から生まれた(連載2)はいかがだったでしょうか? 今回はさらに次の Niagara II に触れてみたいと思います。 一般に公になっている情報をかき集め、その全貌に迫りたいと思いますが、 ベールに包まれている部分もあり、不確定要素を含んでいますので、 実際と異なることもあります。あらかじめご了承ください。 これは公式な情報ではありません。
[Niagara II]
さて、サンはすでに UltraSPARC T1(開発コード Niagara)の次に Niagara II の開発を終えている。 テープアウト(設計図情報をテープに書き込み製造ラインへ渡すこと。つまりは設計完了)を終え、 2006年5月にはサンプル製造を果たしている。 このCPUを搭載したサーバは2007年後半にお目見えするようだ。 Niagara というコードネームはCPUの特性をよく表している。 ナイアガラの滝の映像を思い浮かべていただきたい。 幅広い雄大な川の流れはまさしく、UltraSPARC T1 の処理の流れを表現している。 日本の滝のように、一本の滝が勢いよく流れるのとは対照的だ。[8core x 8thread]
Niagara は 8core x 4thread であったが、Niagara II は 8core x 8thread 構造になった。
つまり、倍の処理能力を持っている。
正確には、4threadずつ2つのスレッドグループで実行する仕組みになっており、
8core x 4thread x 2group と表現した方が正しいかもしれない。
coreあたり2つの実行ユニットをもっており、考え方としてはスレッド構造のスーパースケーラ化といったところ。
フェッチ後、2つのグループに分けられて実行されていく。
Niagara IIの構造(1core分)
--->(Group0, thread 0-3) P D E M B W
F C --->
--->(Group1, thread 4-7) P D E M B W
Niagara が32人乗りバスとすれば、Niagara II は64人乗りバスといえる。
[8 FPU]
Niagara では8coreで1つのFPU(浮動小数点演算ユニット)を共有していたが、 Niagara II では 8つの FGU(Floating/Graphics Unit)をもち浮動小数点演算性能が大幅に強化された。 グラフィック処理にも浮動小数点演算が使用されるため、FGU と名付けられている。 一般的なビジネス用ソフトウェアの浮動小数点利用率は低いことが 統計的に知られており、Niagara でも十分である。 (cpustat コマンドで浮動小数点の利用率を知ることができる)。 Niagara II は計算サーバ、グリッド・エンジンとしても利用の場が広がりそうだ。[キャッシュメモリ]
Niagara では L2キャッシュ 3MB であったが、Niagara II では 4MB に増強されている。[PCI-Express統合]
従来は外部チップでPCi-Expressを実現していたが、CPUに統合された。[10G Ethernet統合]
従来は外部チップで10G Ethernetを実現していたが、CPUに統合された。[65ナノテクノロジ]
Niagara では90ナノテクノロジの製造プロセスが使われてきたが、Niagara II では65ナノテクノロジが 使用されている。これにより、多くの機能をチップに詰め込むことができるようになった。 これだけの機能強化にもかかわらず Niagara II(342mm2) は Niagara(378mm2) よりもダイのサイズが小さく済んでいる。[低消費電力]
機能強化しても消費電力は押さえられているようである。 最近の高クロックCPUは100Wを軽く超え、熱くて触ることはできない。 100W電球を触ることができないのと同様だ。 ちなみに現行の Niagara は 73W という低消費電力となっている。 CPUが遊んでいて利用効率が悪ければ、それこそ電気の無駄使いの何ものでもない。 CPUの消費電力は馬鹿にならない。 とくに夏場は深刻であり、空調設備を必要とする。さもなければ熱暴走してしまう。 CPU本体の消費電力だけではなく、それを冷却するための空調設備の消費電力もかかり、 トータルでは倍以上の消費電力を必要とする。 原油の高騰もあり、エネルギーのコストは高騰している。 いくら性能がよくとも、維持コストがかかりすぎるのでは、実用的ではない。 某軍用車を市販車として販売していたが、あまりにも燃費が悪いために顧客離れを起こし、 販売停止に追い込まれた。同じようなことがサーバでも起こるかもしれない。[64Bit x 64thread CPU]
さてこうしてみると、Niagara II は昔のサーバを丸ごとCPUに納めてしまったようだ。 周辺回路もCPUに統合されてしまっている。 8ビットCPUが主流であった頃、64ビットCPUは夢のまた夢であったのと同様に、 64スレッドが同時に動くなど、想像もできなかった。 技術の進歩とはすごいものである。[参考]
Niagara II に関して以下の資料が参考になります。
http://www.opensparc.net/pubs/preszo/06/HotChips06_09_ppt_master.pdf
Posted at 03:51午後 10 24, 2006 by onodera in Sun | 投稿されたコメント[0]
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